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紛争や迫害で住処を追われた子ども
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© UNICEF/NYHQ2015-2378/Romenzi |
エーゲ海の北東部レスボス島の海岸で、幼い女の子を抱きしめるシリア出身の女性。 |
ユニセフ(国連児童基金)は29日、世界的な難民問題に関する国連ハイレベル会合の開催に先立ち、紛争や政情不安の影響を受けているシリア、アフガニスタン、ソマリア、南スーダン、スーダンの5カ国において、住処を追われた子どもの数が少なくとも450万人に達していることを明らかにしました。
「ヨーロッパで起きている難民危機は、犠牲となった子どもたちの痛ましい写真が人々の目に広く触れたこともあり、大きく注目されています。しかし、難民の問題は、ヨーロッパだけで起きているのではありません」と、ユニセフ緊急支援本部 部長のアフシャン・カーンは述べています。「世界は第二次世界大戦以来、最大の難民危機に直面しています。アフガニスタン、ソマリア、南スーダン、スーダン、そしてシリアにおいて、紛争や迫害の影響を受けた何百万もの家族が、避難を余儀なくされているのです」
今年初め以降、50万人以上が地中海を渡りヨーロッパへ到着しています。ヨーロッパに辿り着いた人々の約5分の1は子どもたちです。
© UNICEF/NYHQ2015-2391/Romenzi |
シリアから逃れ、エーゲ海の北東部レスボス島に辿り着いた人々。 |
ヨーロッパが直面している状況が世界中の関心を集めている一方で、世界ではさらに何百万人もの人々が安全を求めて移動を続けています。
© UNICEF/NYHQ2015-2211/Georgiev |
マケドニア旧ユーゴスラビア共和国との国境に位置するセルビアのプレシェヴォにある一時受け入れ所に設置されたユニセフの「子どもにやさしい空間」で遊ぶ、幼い子どもたち。 |
紛争下の国々で生きる子どもたちは、日常的に、誘拐や重傷を負うほどの攻撃、武力グループによる徴用、そして死の危険に晒されています。子どもたちが安全を求めて発つ行路は危険に満ちています。海路あるいは陸路のどちらをとっても、密輸入業者や人身売買業者に翻弄され、戦闘や避難、敵対行為の重荷を心身共に背負わなくてはならないのです。
現在、難民危機の影響を受け、避難を余儀なくされている何百万人もの子どもたちは、包括的で協力的、かつ、継続的な対応を必要としています。
ユニセフは、よりよい未来を求めて移動を続ける子どもたちに不可欠な支援を提供し続けるとともに、子どもたちの出身国でも支援活動を続けています。例えばシリアでは、水と衛生支援や子どもたちが学校に通い続けることができるようにするための支援、予防接種キャンペーンを展開しています。
ユニセフは、難民の人々がヨーロッパへと向かう行路に沿って「子どもにやさしい空間」を設置するとともに、受入国に向けて、子どもの最善の利益を優先するよう呼びかけを続けています。
紛争の影響を受けていない途上国においても、ユニセフは貧困やさまざま機会欠如の原因に取り組むためのプログラムを支援しています。
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