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日本ユニセフ協会
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ユニセフとLIXILが世界の子どもたちの衛生環境の改善に向けた
水と衛生分野で初の新しい形でのグローバルパートナーシップを締結
~「Make a Splash! みんなにトイレを」がスタート~

【2018年7月26日  東京発】

国際連合児童基金(本部:米国ニューヨーク、事務局長:ヘンリエッタ・フォア、以下ユニセフ)と株式会社LIXIL(本社:東京都千代田区、社長:瀬戸欣哉、以下LIXIL)は、世界の子どもたちの衛生環境の改善に向けて、新しいアプローチで取り組む、革新的なグローバルパートナーシップを締結しました。水と衛生の分野でユニセフが結ぶ初のグローバルな「シェアードバリュー・パートナーシップ」であり、日本企業とのこの種のパートナーシップの締結は初となります。

新しい形でのグローバルパートナーシップ

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記者会見で握手するLIXILの瀬戸欣哉社長(右)とユニセフのシャネル・ホール事務局次長

このパートナーシップは、これまでユニセフが実施した中でもっとも意欲的なもので、ユニセフと企業との連携の新しい形を示唆するものです。連携する相手企業の中核事業とユニセフの活動がさまざまなレベルで関わり、共に力を合わせ、世界の子どもたちの環境を大幅に改善することを目指します。

世界では、今でも23億人(約3人に1人)が安全で衛生的なトイレのない生活を送り、そのうち8億9,200万人が日常的に屋外で排泄を行わなければならない環境で暮らしています。屋外排泄は、極度の貧困と不公平性を示すものです。また、未然に防ぐことができる5歳未満の子どもの死亡のうち、圧倒的に多いものが水と衛生に起因する病気です。毎年世界中で28万8,000人の5歳未満の子どもが、安全な飲料水が得られず、劣悪な衛生環境による下痢性疾患で亡くなっています。子どもたちの健康を守り、病気の感染拡大を予防し、子どもたちが尊厳ある生活を送れるようにするためには、安全で清潔なトイレはなくてはならないものです。

Make a Splash! みんなにトイレを

「Make a Splash! みんなにトイレを」と名付けられたこのパートナーシップは、ユニセフとLIXILがそれぞれの強みを活かしながら、持続可能な開発目標(SDGs)ターゲット6.2「2030年までに、すべての人びとの、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性および女児、ならびに脆弱な立場にある人びとのニーズに特に注意を払う」の実現を目指すものです。

すでに両者はアフリカにおいて協働した実績を有しており、安全で衛生的なトイレを必要とする人びとに対して、現地のニーズにあわせてLIXILが設計したトイレを提供してきました。この取り組みを拡大し、より多くの人びとの衛生環境を改善するため、両者は新たな連携のあり方について検討を重ねてきました。

新しいパートナーシップでは、ユニセフとLIXILは、以下の活動を展開します。

  • 衛生市場を確立するとともに、トイレを必要とする人びとに低価格で製品が提供されるよう、マーケット主導型のプログラムを展開します。まずは、エチオピア、タンザニア、ケニアの3カ国で開始します。
  • 衛生市場の確立により、開発の機会が創出できることを協働で政策提言し、より多くの人びとへの認知を図ります。
  • 各国におけるプログラムの拡大を支援するため、LIXILは資金調達と啓発活動を広く行います。

 

ユニセフ事務局長ヘンリエッタ・フォアのコメント:

「不衛生な水と劣悪な衛生環境による下痢性疾患で、1日に800人近くの子どもが亡くなっています。このLIXILとの革新的なパートナーシップによって、世界中の子どもたちへ健康で活動的な毎日を届けたいと願っています」

LIXIL社長兼CEO瀬戸欣哉のコメント

「多くの国々で、衛生問題が人びとの健康に破壊的なダメージを与え、子どもたちの未来を奪う結果となっています。学校にトイレがないために、やむなく学校を中退する子どもたちがたくさんいます。衛生分野のグローバルリーダーであるLIXILは、開発途上国向けにデザインした『SATO』という独自の商品があります。私たちは、ユニセフとの今回のパートナーシップを通じて世界の衛生環境を改善することで、すべての人びとの生活の質が向上すると強く信じています」

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