【2019年9月7日 ナッソー(バハマ)/パナマシティ(パナマ)/ニューヨーク発】
本日、ユニセフ(国連児童基金)は、バハマを直撃したハリケーンの影響を受けた子どもとその家族の命を守る支援物資およそ1.5トン分が、ナッソーに到着したと発表しました。その中には、9,500人以上の子どもたちに安全な飲料水を確保するための物資が含まれます。
© UNICEF/UN0341916/Noorani |
このユニセフの人道支援物資の第一便は、国際赤十字社・赤新月社連盟によって輸送されました。支援物資には、浄水剤40万錠、少なくとも2,000人分(複数の5,000リットルタンク)となる水タンク、ジェリー缶1000個が含まれ、数日中に被害を受けたコミュニティへ届けられる予定です。
ユニセフは本日、アバコ島や北部のグランドバハマ(Grand Bahama)島の推定1万8,000人の子どもたちがハリケーン「ドリアン」の被害を受けており、その多くが緊急人道支援を必要としていると発表しています。この数値は、カリブ災害緊急対策機関 (CEDMA:Caribbean Disaster Emergency Management Agency)によって公表された数字を元に算出しています。
先週の金曜日(9月6日)、ユニセフは、ハリケーン「ドリアン」により最も甚大な被害を受けたアバコ(Abaco)島に入ることができました。現地入りしたチームは、広範囲にわたって破壊され荒廃した様子を確認しています。アバコ島のマーシュハーバー内外では、学校や病院はなぎ倒され、家は倒壊し、道路はひび割れ、飛ばされた車やボートが木にひっかかっています。
「このハリケーンにより、子どもたちとその家族は家や親戚、生計の手段を失い、手元に残ったのは、わずかな水と食料だけです」と、ユニセフ・ラテンアメリカ・カリブ海諸国地域事務所副代表のユースフ・アブデル・ジェリルは述べました。「命を守る支援は、時間との戦いとなっています。発生から5日経った今、特に子どもや母親たちにとって安全な飲料水が、最も緊急に必要であり、重要な支援物資なのです」。
© UNICEF/UN0342302/Noorani |
上空からの観測と被害予備評価によれば、洪水が、アバコ島とグランドバハマ島の水と衛生システムに被害をもたらす可能性がある、といいます。安全な水と適切な衛生環境が失われることで、子どもたちとその家族が水に起因する病気にかかる危険にさらされます。
「現地の被害の全容は、現在も調査中ですが、予備評価によれば、アバコ島では、道路、港、その他の交通関連施設の一部、あるいは全体が破壊された状態である地域が、複数あるとしています。こうしたインフラの被害により、人道支援物資の輸送が非常に困難になっています。最も社会的に弱い立場に置かれた家族、とりわけ子どもたちへ、物資を届けることは、極めて困難なのです」と、アブデル・ジェリルは付け加えます。
ユニセフの緊急支援チームは、ハリケーン「ドリアン」被害の直後にバハマへ派遣されました。そして本日、最も被害の大きかったアバコ島のマーシュハーバーで、国連合同の即時評価ミッションが展開され、保健、教育、避難施設といった不可欠なサービスへのアクセスについて調査が行われました。
ユニセフは、他国連機関や、人道支援団体と協力し、バハマ政府とともに、被害に遭った家族の命を守る支援を、可能な限り迅速に届ける活動を始動し、継続しています。
ユニセフは、安全な飲料水、衛生施設、栄養、心理社会的支援、非公式教育へのアクセスを含む、バハマ全域の子どもたちやその家族の緊急のニーズに応え、さらにこの人道支援を拡大するために、400万米ドルを要請しています。
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