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日本ユニセフ協会
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中央サヘル・ニジェール
国境地域で高まる情勢不安
子ども160万人が支援必要

【2020年2月18日  ディファ(ニジェール)発】

ニジェールでは、情勢不安、栄養不良、繰り返し起きる病気の流行、周期的に生じる洪水、干ばつ、避難のリスクの中で、約300万人(そのうち160万人が子ども)が人道支援を必要としています。ユニセフ(国連児童基金)は本日、ニジェールの子どもたちとその家族の窮状を訴えました。

国境地域で高まる情勢不安

マリにある保護者の同伴のない子どもたちのためのシェルターで、松葉杖を使って歩くイスマイルくん。ニジェールで武装グループに襲撃されて足を失った。(2019年6月撮影)

© UNICEF/UN0332625/Rose

マリにある保護者の同伴のない子どもたちのためのシェルターで、松葉杖を使って歩くイスマイルくん。ニジェールで武装グループに襲撃されて足を失った。(2019年6月撮影)

ニジェールは、同時にいくつもの危機に直面し続けており、それに適切に対応するため、人道支援パートナーは最大限の活動をしています。周辺国を含む地域の情勢不安によって状況は悪化しており、何千人もの難民、帰還民、国内避難民および移民が流入し、それらすべての人々が生きるために基本的な社会サービスへのアクセスと保護を必要としています。

ユニセフ・ニジェール事務所代表のフェリシテ・チビンダットは、ディファの紛争の影響を受けている地域を訪問した後「中央サヘル地域での武力による暴力の増加が一層注目されるなかで、子どもたちとその家族への影響にも同様に注意を払うことが大切です」と述べました。

情勢不安によって、元々ニジェールの子どもたちが直面していた慢性的な問題が悪化しています。チャド湖地域における民間人への攻撃によって、ディファ州で暮らす26万3,000人は、家に戻ることができていません。また、ブルキナファソとマリとの国境沿いにおける情勢不安の高まりによって、ティラベリ州とタウア州では、7万8,000人近くが避難しています。そして、ナイジェリアと国境を接する地域の治安が悪化した結果、マラディ州の国境の村に何万人もの人々が流入しました。

暴力の矢面に立つ女性と子どもたち

マラディの保健センターで栄養不良の治療を受け、回復しつつある2歳のアニファちゃん。(2019年5月撮影)

© UNICEF/UN0317905/Frank Dejongh

マラディの保健センターで栄養不良の治療を受け、回復しつつある2歳のアニファちゃん。(2019年5月撮影)

「中央サヘル地域では、急速なペースで情勢不安が広がっています。女性と子どもたちは暴力の矢面に立っています。すでに脆弱な受け入れコミュニティでは、強制移住の負担は子どもや地域社会の脆弱性を増大させ、保健、保護、栄養、教育に甚大な影響を与えます」とチビンダットは述べました。

また、情勢不安、暴力、軍事作戦の急激な拡大によって、紛争の影響を受ける人々に人道支援を届けにくくなっています。「支援が必要な人々に手を差し伸べることがますます難しくなっています。ユニセフは、あらゆる関係者に対し、影響を受けるすべての人々に支援が、安全且つ持続的に届けられる人道的空間(humanitarian space)を尊重するよう呼びかけています。」(チビンダット)

ユニセフは、新たな人口移動などの深刻な緊急事態に対応し、国家の能力を高めてリスクを軽減し、洪水、栄養不良、感染症の流行などを含む、周期的および慢性的な危機に対応しています。ユニセフとパートナー団体は、2020年にニジェールの子どもたちに重要な人道支援を届けるため、5,940万米ドルを必要としています。

 

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ユニセフ写真展『アグネス大使 ニジェール訪問:砂漠をわたる子どもたち~開発から取り残された国ニジェール』

© 日本ユニセフ協会/2020

ユニセフ写真展『アグネス大使 ニジェール訪問:砂漠をわたる子どもたち~開発から取り残された国ニジェール』

■ ニジェール写真展のお知らせ

ユニセフハウス(東京港区)では、写真展『アグネス大使 ニジェール訪問:砂漠をわたる子どもたち~開発から取り残された国ニジェール』(撮影:三浦麻旅子)を開催しています(~5月中旬)。

本展が紹介するのは、アグネス大使が出会ったニジェールの子どもたちの物語。複雑に絡みあう問題を、「貧困」、「人口増加」、「栄養不良」、「児童婚」、「教育」などのテーマ別に、写真パネルや動画を使って分かりやすくご紹介しています。

詳細については、こちらをご覧ください。

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