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日本ユニセフ協会

ガザ人道危機 緊急募金

「ガザは子どもたちの墓場と化した」
死亡した子どもの数3,400人超 ユニセフ広報官、即時停戦と物資供給を強く訴える

2023年10月31日ジュネーブ

ユニセフ(国連児童基金)の広報官、ジェームズ・エルダーは、10月31日にジュネーブで行われた国連の定例記者会見において、ガザ地区の状況について発言しました。以下は、その要約です。

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死亡した子どもの数3,400人超

緊急避難所となっている学校で生活している家族。(ガザ地区、2023年10月16日撮影)

© UNICEF/UNI457931/El Baba
緊急避難所となっている学校で生活している家族。(ガザ地区、2023年10月16日撮影)

ガザ地区で前例のない敵対行為が勃発した当初から、ユニセフは人道的停戦の即時実施、支援物資の供給、そして拘束された子どもたちの解放が必要である、と訴えてきました。 他の多くの人々と同様、子どもたちの殺害を止めるよう求めてきました。

私たちは、報告される子どもの死者数が数十人、数百人、そして最終的には数千人になる、ということを最も恐れていましたが、それがわずか2週間で現実のものとなってしまいました。殺された子どもの数が3,450人以上と報告されていることに驚愕しています。しかもその数は、毎日、著しく増加しているのです。

ガザは、子どもたちの墓場と化しています。そこは、人々にとって生き地獄となっています。

それに、子どもたちへの脅威は、爆弾や迫撃砲だけではありません。「水」と「トラウマ」について、手短にお話ししたいと思います。

ガザにいる100万人以上の子どもは、水の危機にも直面しています。 ガザの水の生産能力は、通常の1日の生産量のわずか5%にすぎません。子ども、特に乳幼児が脱水症状で命を落とす恐れが高まっているのです。

“普通の”水を求める子ども

南部のラファで、給水車から水を汲んで運ぶ子どもたち。(ガザ地区、2023年10月17日撮影)

© UNICEF/UNI457937/El Baba
南部のラファで、給水車から水を汲んで運ぶ子どもたち。(ガザ地区、2023年10月17日撮影)

ガザで暮らし、ガザでユニセフスタッフとして働き続けている私の同僚で、4歳のタリアと7歳のゼインの2人の子どもがいるネスマは、こう話してくれました。「周りの何人もの子どもたちが、たったコップ1杯のきれいな水を必死に求めているのに、それが手に入らないことを目の当たりにし、胸が張り裂けそうです。ゼインはずっと、“普通の”水を欲しがっています」

彼女たち親子が求めているのは、安全な飲用水なのです。今、現地で手に入る唯一の選択肢であり、7歳のゼインや他の多くの子どもを病気にしている、塩水ではないのです。

そして、子どもたちはトラウマも抱えています。戦闘が収まったとしても、子どもたちとそのコミュニティが受ける代償は、今後何世代にもわたって続くことになるでしょう。今回の戦闘激化以前に、ガザでは80万人以上の子ども――子どもの全人口の4分の3――が、メンタルヘルスケアと心理社会的サポートを必要としていました。それは、今回の悪夢が起こる前の話なのです。

即時停戦と物資供給を強く訴える

ドバイからアルアリーシュ空港に届いた、ユニセフの命を守る支援物資。(エジプト、2023年10月30日撮影)

© UNICEF/UNI461618/Khaled
ドバイからアルアリーシュ空港に届いた、ユニセフの命を守る支援物資。(エジプト、2023年10月30日撮影)

同僚のネスマは、7歳の息子が必死にきれいな水を求めていることを話した後、小さな娘が経験しているトラウマについても語ってくれました。4歳のタリアは、ストレスと恐怖による重度の症状を呈しており、髪をむしり取ったり、血が出るまで太ももを搔きむしったりと、自傷行為に走っています。それでもネスマはこう言います。「今、自分の子どものメンタルヘルスについて考える余裕はありません。ただひたすら、『ネスマ、子どもたちを死なせないように』と、自分に言い聞かせ続けています。すべてが終わったときに、私は子どもたちに精神的なサポートと医療ケアを与えるつもりです」

タリアとゼイン、そして悪夢のような日々を送るガザの110万人の子どもに代わって、ユニセフはもう一度、こう求めます。即時の停戦が必要です。そして、水や食料、医療用物資、燃料などの人道支援が安全かつ持続的に、そして妨げられることなく供給できるよう、ガザへのすべての検問所を開通させる必要があります。

もし、停戦も、水も、医薬品も、拉致された子どもたちの解放もなければ?
そうなれば、罪のない子どもたちを苦しめる、さらに大きな恐怖へと突き進むことになるでしょう。

 

 

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(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「ガザ人道危機 緊急募金」を受付しています。最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、ご協力をお願い申し上げます。

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