2025年3月30日ニューヨーク/バンコク/ヤンゴン発
3月28日にミャンマーを襲ったマグニチュード7.7の壊滅的な地震により、数百万人の子どもが危険にさらされ、地震前からすでに悲惨だった人道状況がさらに悪化しています。ユニセフ(国連児童基金)は、支援ニーズが刻々と高まるとともに余震が続いていることにより、子どもたちとその家族への影響が深刻化していると警鐘を鳴らし、命を守るための活動を緊急に支援するよう国際社会に呼び掛けています。
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震源地のミャンマー中部マンダレー地域の倒壊した建物。被災地は電気と通信網が遮断されており、支援活動が困難な状況にある (ミャンマー、2025年3月28日撮影)
ミャンマー地震、多数の子どもが死傷
ユニセフ事務局長のキャサリン・ラッセルはこう述べています。「この地震は、ミャンマーの子どもたちにとって、さらなる残酷な打撃となりました。多くの子どもはすでに紛争や避難生活、貧困の中で暮らしていました。子どもたちは、愛する人々や家、そして生活に欠かせないサービスへのアクセスを、わずか数分で失ってしまいました。支援のニーズは極めて大きく、また刻々と増え続けています」
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首都ネピドーの幹線道路は深刻な損傷を受けており、輸送や人道支援の妨げとなっている(ミャンマー、2025年3月29日撮影)
この地震とそれに続く余震は、マンダレー地域、ネピドー、サガイン地域、バゴー地域、シャン州などのミャンマー中部全域の広範囲にわたる被害をもたらしました。公式発表によると、1,600人以上が死亡、3,400人以上が負傷しており、その多くは子どもです。 捜索・救助活動が続き、被害の全容が明らかになるにつれ、犠牲者の数はさらに増えると見られます。
家屋や学校、病院、そして重要なインフラに深刻な被害が発生しました。崖崩れや道路の陥没により、多くの地域で停電や携帯機器の通信障害が起きています。すでに脆弱な状況で生活していた多くの家庭が、安全な水、保健医療、避難所へのアクセスが制限され、さらに大きな困難に直面しています。
中でも子どもたちは最も深刻な影響を受けており、けがや心的外傷を負ったり、家族と離ればなれになったり、そしてわずかに残されていた生活基盤がさらに崩壊したりするリスクに直面しています。ユニセフのチームは最も被害の激しい地域に入り、パートナーや現地の支援従事者と協力して、ニーズの評価と緊急支援を行っています。
数百万人の子どもが危機的状況に
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ネピドーで、被災状況や必要な支援について把握するため、住民から聞き取りを行うユニセフのスタッフ(ミャンマー、2025年3月29日撮影)
ユニセフは、その初動対応の一環として、支援が必要な深刻な状況にある子どもや家族に届けるべく、保健キット、保健医療に関する物資、テントのほか、せっけん、生理用品、消毒剤を含む家庭用衛生用品キットなど、80トン相当の物資を緊急輸送する準備を行っています。
「ミャンマーの子どもたちは、次々と襲い掛かる危機に耐えています。ユニセフは支援活動の規模を拡大しており、国際社会も対応していますが、子どもとその家族の命をつなぎ、守るためには、より多くのリソースが緊急に必要です。同時に、私たちは、必要としている人々に支援を届けられるよう、被災地に安全で迅速かつ妨げのない人道アクセスを確保する必要があります」(ラッセル事務局長)
ミャンマーの状況は、世界で最も複雑な人道危機の一つに数えられています。地震発生前にも、650万人以上の子どもが支援を必要としており、避難民の3人に1人は子どもでした。にもかかわらず、人道支援活動は依然として深刻な資金不足に陥っており、ユニセフの2025年の人道支援計画のための資金要請に対して、現在までに集まった額は10%にも達していません。
ユニセフは、地震で被災した子どもや家族の命を守る支援を拡大するために、緊急の資金提供を国際社会に呼び掛けています。支援には、清潔な水、医療ケア、保護、心理社会的支援、緊急教育などが含まれます。