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アシックス創業者 鬼塚喜八郎氏ご家族によるご支援で
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© UNICEF Ethiopia |
コミュニティ保健普及員が「コミュニティ成長記録表」を使用し、グループディスカッションを行っている様子。この表により、すべての母親(そしてコミュニティメンバー)がコミュニティ全体の状況を把握することができます。また、コミュニティメンバーがコミュニティ全体としての問題とその原因を理解し、互いに学びあい、どのように協力し合うことができるかに関して議論することができるようになります。 |
アシックス創業者・鬼塚喜八郎氏とエチオピア出身のアベベ・ビキラ選手の親交に基づき100万ドルのご寄付をいただいた栄養プログラムが、正式に現地でスタート。
鬼塚喜八郎氏のご遺族より昨年、エチオピアにおける栄養支援プログラムのために100万ドルのご寄付をいただき、ユニセフは現地において支援活動を続けております。この度、その支援活動である「コミュニティを基盤とした栄養プログラム」が、エチオピアの国家栄養プログラムの一環として正式に立ち上げられました。
「コミュニティを基盤とした栄養プログラム」は、ユニセフや各パートナーの支援を基に、保健省が実施する事業で、家族やコミュニティが自ら栄養改善に取り組み、子どもが栄養不良に陥ってしまうのを未然に防ぐことをめざしています。
今回のご寄付により、ティグレイと南部諸民族州における子どもたちの発達と成長をモニタリングするための体重計と家族健康カード(母子の健康を守るための日本の母子手帳にあたるもの)の提供、医療従事者やコミュニティの人々に対する母乳育児、その他健全な育児習慣に関するトレーニングなどに活用しています。
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コミュニティ保健普及員が成長表に子どもの体重を記録し、母乳育児の方法などについて相談しています。 |
トレーニングを受けたボランティアが増えることで、栄養についての正しい知識が各地域に広がるほか、ボランティアが中心となってコミュニティの対話を促進することで、これまで自分の家族の生活で精一杯だった母親達が、共に協力しあって生活改善、栄養改善に取り組むことができるようになります。
鬼塚氏のご遺族は、鬼塚喜八郎氏が子どもたちの健やかな成長を願っていたことと、かつて鬼塚氏とアベベ選手が親しくしていたことから、エチオピアの子どもたちのためにユニセフを通じて支援することを決められました。
ご生前、鬼塚氏と親交があったアベベ・ビキラ選手は、1960年のローマオリンピックおよび1964年の東京オリンピックで、それぞれ当時のマラソン世界最高記録で優勝するという偉業を達成した世界的に有名な選手です。アベベ氏はまた、1961年と1965年に日本で開催された琵琶湖毎日マラソンに出場し、両大会とも優勝しました。
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コミュニティ保健普及員が地元で作られた、安全で頑丈かつ安価なかごで子どもの体重を測定しています。 |
アベベ選手が毎日マラソンに出場するために来日した際、鬼塚氏は自らアベベ選手の滞在するホテルを訪ねて、アベベ選手の足のサイズを測り、シューズを作成しました。アベベ選手がローマオリンピックに出場したとき、裸足で走り優勝しましたが、そのことに感銘を受けるとともに、シューズを履いてもらうことにより更に早く走ってもらおうと考えたからです。
駐エチオピア特命全権大使である駒野欽一氏は、子どもたちの健康が国の成長には欠かせないことに触れ、鬼塚氏ご遺族からの寛大なるご寄付に対して感謝の意を表明しました。また、このご寄付はエチオピア発展に対する日本の人々の深い関わりと、日本とエチオピアの両国民の強い絆を示すものであると話しています。
「鬼塚氏及びご遺族の多大なるご協力に、心より感謝申し上げます。鬼塚氏のご寄付は、エチオピアの子どもたちが健康に成長し、また今後子どもたちが栄養不良にならないようコミュニティの機能を高め、子どもたちを守れるよう有効に活用させていただきます」と、ユニセフ・エチオピア事務所代表のビヨン・ユングヴィストは謝意を述べています。
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ユニセフ及び財団法人日本ユニセフ協会は、鬼塚喜八郎氏及びご遺族のエチオピアの子どもたちに対する思い、ご理解とご協力に改めて感謝申し上げますとともに、今後も一人でも多くの子どもに支援が届くよう、活動を続けてまいる所存です。