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ユニセフ協会からのお知らせ

『第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議』開幕!

【2008年11月25日 ブラジル・リオデジャネイロ発】

© 日本ユニセフ協会
会議に出席しているアン・ベネマン ユニセフ事務局長

「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」が25日、ブラジルのリオデジャネイロで開幕しました。170カ国以上(会議主催者発表より)から3000人近くが出席する本会議では、子どもの性的搾取問題解決に向けての教訓と経験を交換し、進捗状況を見直し、コミットメントを強めていく予定です。

「性的搾取は、子どもたちに、心理的に、時には肉体的に、傷を残します。そして、尊厳ある生活を営む希望さえなくさせます。」アン・ベネマン ユニセフ事務局長は話します。「こうしたことに影響を受けない国や地域はありません。罪のない傍観者ではいられないのです。」

性的搾取は、子どもが持つ「ケアと保護」への権利を侵害するものです。本会議では、家族からの性的搾取、早婚、家事労働をしている子どもへの性的搾取、商業的性的搾取、そのほかにも、子どもポルノ、サイバースペースの子どもの性的搾取など、子どもの性的搾取の様々な問題について議論されることになっています。

性的搾取する側は、常に新しいツールを駆使して、子どもを標的にします。サイバースペース、携帯電話の新技術などもそのひとつです。そして、おとなたちは、チャットルームで子どもたちを餌食にし、インターネットを通して、子どものポルノ写真を掲載、ダウンロードするなどしています。

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2001年12月、日本の横浜で開かれた「第2回子どもの商業的性的搾取に反対する世界会議」では、子どもの「商業的性的搾取」について特化した議論が交わされました。あれから7年。今回のブラジル会議では、非商業的形態の子どもの性的搾取根絶のための戦略も話し合われる予定です。

「性的搾取は、最悪の権力乱用です」と、ベネマン事務局長は話します。「2,3年前、私はルワンダで16歳の少女に会いました。その少女は、私にとても率直な質問をしました。『レイプを止めさせるために、あなたは何をするつもりですか?』私たちは、新たなる緊急性をもって、この質問に共同で答えなければなりません。」

●現地からの速報(日本ユニセフ協会スタッフ発)
インターネットによる脅威の拡大・・・

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スウェーデンのシルビア王妃。

現地時間2008年11月25日(火)午後8時過ぎ、南米最大の会議場「リオセントロ」で始まった「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」。3000人あまりの参加者で埋め尽くされた大会議場では、開会式が開催され、主催者などを代表し、ユニセフのアン・ベネマン事務局長らが、それぞれの立場からこの会議の重要性を訴えました。買春、人身売買、虐待、強制労働など、多様な形態を持つ「子どもの性的搾取」問題。各スピーカーの演説では、その中でもインターネットの普及による脅威の拡大が一様に指摘されていました。

「ある調査では、性犯罪者の82%が、12歳に満たない子どものポルノ画像を所持していたことが明らかになっています。子どもポルノは、子どもの権利侵害行為の中でも非常に深刻なものの一つです。そうした脅威が、インターネットの普及によって拡大しています。」と話すユニセフのアン・ベネマン事務局長。

ストックホルム、横浜に続き、3度続けてのご臨席となるスウェーデンのシルビア王妃も、インターネットの脅威を訴え、官民による取り組みの重要性を強調しました。「私の国では、子どもポルノサイトに一日5万件ものアクセスがあります。でも、そうしたアクセスによる被害を、官民あげた取り組みで防いでいるのです。クレジットカード会社や銀行なども、子どもポルノの購入という犯罪を抑止するための取り組みを始めています」「今回の会議では、こうした問題や取り組みを議論する分科会が数多く開催されます。私自身、できるだけそうした分科会に出席し、みなさんと意見を交換したいと思っています。」

問題の根絶のために。そして明るい未来のために。

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地元TVの取材を受ける子どもたち。

「日本では、私が身につけているオレンジリボンをシンボルに、今月、子どもたちへの虐待防止を訴える活動を推進しています。」と語ったのは、第2回世界会議のホスト国=日本政府を代表して参加した西村康稔外務大臣政務官。「そうした時期に、そして、世界人権宣言60周年を記念する今年、リオデジャネイロで開催されるこの国際会議が、子どもの権利の最も深刻な侵害行為である性的搾取の問題に改めて焦点を当て、世界の子どもたちに、リオの太陽のように明るいオレンジの光を与えてくれることを願っています。」

いわゆる「南」の国で初の開催となった第3回世界会議。主催国ブラジルのルイース・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領は、その視点を次のように語りました。「子どもの商業的搾取の問題は、その背景から、貧困問題と結びつけて語られます。しかし、性的搾取をしている人たちは、国の南北を問わず、中産階級かそれ以上の、お金を持っている人たちなんです。だからこの問題は貧困問題じゃありません。裕福な人たちの問題なんです。」「私たちの国では、子どもを性的に搾取する犯罪者に対し厳しい処罰を課しています。しかし、犯罪を取り締まるだけでは事足りません。この世界会議に集まった子どもたち、そして各分野の専門家の方々に、是非、この問題を根絶するため『声』を上げていただきたいと思います。」

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ブラジル大統領。

 
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日本政府を代表して参加した西村康稔外務大臣政務官。

第3回世界会議は、現地時間明日26日(水)から、100余りの分科会も開催され、本格的な議論がスタートします。

※「第3回子どもと青少年の性的搾取に反対する世界会議」特集ページ

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