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ネネ(12歳)
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暴力が横行する生活環境の中では、13歳の少年にとってサッカーが最高の楽しみ。 |
アンゴラは、世界で2番目に子どもの死亡率が高い国です。ネネや何千人ものアンゴラのストリートチルドレンにとって、「ゴール(目標)」そのものが「生存すること」なのです。そんな中で、ネネたちに希望と生きる力を与えてくれるのがサッカーとなっているのです。
「サッカーをしていると気持ちがすかっとするんだ。サッカーを始めて、学校に行くようになって、ぼくの生活は変わった。サッカーは良いことだから大好きさ。走り回って、足を動かしているのが好きなんだ。」
ネネはこの年齢で、すでに心にたくさんの傷を負っています。目の前で友達が何人も殺害されるのを見てきましたし、生きるためには食べ物や水を盗まなければならない状態です。彼を世話してくれる家族がいないのです。
「もちろん家族がいなくて寂しいよ。でも、今はときどきお母さんが会いに来てくれるし」とネネ。
最近のネネは、とにかく時間があればサッカーをしたいのだそうです。彼は毎日教会の運動場にやってきます。そこではユニセフがスポンサーになって、サッカーの練習や試合が行われています。サッカーをすることで、彼は自分の生活に中心となるものを見つけました。それだけでなく、サッカーは教育を受けるきっかけにもなったのです。
「サッカーも学校も、そして読み書きの勉強もみんな大好き。字も読んだり書いたりできるようになったよ」ネネはサッカーをして遊んでいる友達のほうに顔を向けたまま、笑顔で答えました。