UNITE FOR CHILDREN.UNITE FOR PEACE.
「子どものために。平和のために。」
ここ10年の間だけでも、武力紛争によって直接的に命を失った子どもの数は200万人以上。その三倍以上にのぼる数の子どもたちが重傷を負ったり、体に障害を負っています。ふるさとの家を捨てなければならなかった子どもの数はおよそ2000万人と推定され、何十万人もの少年少女たちが、子どもの兵士となることを強要されました。
ユニセフと国際サッカー連盟(FIFA)はこういった問題に正面から取り組むため、「UNITE FOR CHILDREN. UNITE FOR PEACE. (子どものために。平和のために。)」キャンペーンを開始しました。このキャンペーンは、平和な世界、紛争や虐待のない世界で生きる権利をすべての子どもに保障することを目的とし、2006FIFAワールドカップTM(ドイツにて開催)の開催に合わせて、世界中の視聴者にむけ呼びかけられます。
サッカーは、ほかのどのようなレクリエーション活動よりも世界の青少年に親しまれています。また単なる遊びという枠を超え、ゲーム以上の不思議な魅力を持ったスポーツとなっています。サッカーが文化をつくるうえで大きな役割を果たしている国もあります。この力を活用すれば、すべての子どもたちにとって共通言語となりえるサッカーは、暴力と紛争をなくし、子どもたちがより平和な社会で成長できることを実現するためのもっとも効果的なツールにもなるのです。
これまでの協力をもとに
このキャンペーンは、ユニセフとFIFAがこれまで7年にわたって築き上げてきた強い絆から生まれたものです。すべての子どもに保健・教育・平等・保護を、という使命の達成をめざすユニセフに、FIFAは一貫して惜しみない協力を続けてきました。2004年には紛争の影響を受けた国々のために、FIFAからユニセフに、“スポーツ・イン・ア・ボックス(箱に入ったスポーツ)”と呼ばれるスポーツ用具が入ったキット1200組が寄付されました。このキットを受けとった国々は、平和教育と平和構築を目的として、キットを利用したスポーツ関連のプログラムを作成しました。
その成功をもとに、今回もユニセフとFIFAは「UNITE FOR CHILDREN. UNITE FOR PEACE.(子どものために。平和のために。)」キャンペーンを推進することにしました。今回のキャンペーンでは多くの国別プログラムを網羅し、2006 FIFAワールドカップTMの開催中から開催後にかけても、世界規模でのコミュニケーションを強化することを目的としています。また地球レベル・国レベルで平和を推進するだけでなく、地域社会に深く根付き人々とコミュニケーションを持つことにも努めることになっています。
キャンペーンは大きく二つの目的を持っています。ひとつは平和の価値を推進すること、そしてもうひとつは広く存在している子どもへの暴力と差別の問題に取り組むことです。
「2002年FIFAワールドカップ韓国・日本大会TM開催記念ユニセフ・FIFA共同キャンペーン」
サッカーの効果
このキャンペーンでは、ユニセフとFIFAがMTVの協力を得て、今年のワールドカップに出場する世界の有名選手でバーチャルに構成された「チーム・ユニセフ」が参加する公共広告を製作しました。また、暴力と紛争の影響を受けた世界のさまざまな国の子どもたち11人が、2つ目のバーチャル・チームを組みます。ここに参加する子どもたちは、サッカーが自分たちの生活にどんな効果をもたらしたかを語ってくれます。
2006FIFAワールドカップTMが開催されるドイツの三都市(ベルリン・ケルン・ミュンヘン)では、スタジアムの外にユニセフのブースが設けられます。これらのブースではバナー、MTVのコマーシャルを上映するテレビ、サッカーファンがブースを訪れてくれるように宣伝するインターネット上の映像を駆使しキャンペーンを推進します。
さらにキャンペーンは、FIFAが行っている差別禁止キャンペーンとフェアプレイ・キャンペーンを強化する目的を持ち、国連事務総長が近々発表する予定になっている暴力と子どもについての報告にも照準を当てています。
またユニセフとFIFAは、中国で開催予定の2007FIFA女子ワールドカップTMでも、この活動を継続していきたいと考えています。
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