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「健全な発達のためのスポーツ」
スポーツやレクリエーション、遊びは、世界のどこでも子どもたちの健康、心と体を改善しています。スポーツは特別なパワー、すなわち心理的肉体的な健康状態を改善して生活を変えるという潜在能力を持っているのです。孤児やストリート・チルドレン、元子どもの兵士には帰属意識と連帯感をもたらし、チームワーク、分かち合い、ルールに従ってプレーするための自制心や尊重の気持ちを教えます。 平和のためのプレー2002年7月、開発と平和のさまざまな活動にスポーツをもっと組織的、論理的に活用することをめざし、ユニセフは国連事務総長コフィ・アナンとともに、国連諸機関が構成する特別委員会の共同議長となりました。それ以来ユニセフは、『子どもの権利条約』に基づき、すべての子どもたちの遊ぶ権利を実現するための総合的な戦略をつくるように各国政府を奨励してきました。たとえば各国の省庁に働きかけ、新しい運動場やフィールド、スタジアムなどを作るための資源を動員したり、戦争・貧困・伝染病やその他の問題で苦しんだ子どもたちの社会復帰を助けるスポーツ・プログラムの作成などを促したりしています。
ソマリア中南部の都市ジョウハールにあるスポーツクラブのメンバー、サラ・フセインはこう語っています。「スポーツの持つ効果のひとつは、若者を団結させることです。ギャングや民兵の仲間だった者、略奪やレイプをしていた者も、いまはスポーツマンらしくなり社会でも活躍しています。」 平常時の日常性を取り戻すために「健全な発達のためのスポーツ」キャンペーンは、国連ミレニアム開発目標を達成するためにも重要だと考えられています。ミレニアム開発目標のなかでもとりわけ第八の目標、“開発のためのグローバル・パートナーシップの推進”のために、スポーツ・プログラムは社会的・経済的な力を目標に向かって結集させる効果的な手段となります。スポーツは、HIV/エイズや予防接種のような健康に関係してくる問題を子どもたちに教育する場を提供することもできます。また、雇用の機会を提供し地域の発展に貢献するといった経済的な力にもなり、さらには自然なかたちでのボランティアも生み出します。 ユニセフは世界各国と協力し、紛争直後の状況にある子どもたちにスポーツを通じて平常時の日常的な感覚を取り戻させるのに役立たせたり、自尊心や他者への信頼を取り戻させることによって平和の構築に努力してきました。
これらは、世界中でユニセフが行っている数多くある活動一例です。ユニセフはスポーツ、とくにサッカーを通じて、平和・子どもの保護・保健と教育を推進しています。ユニセフとFIFAとの連携による2006FIFAワールドカップTMの今年のテーマ、「平和と子どものために団結しよう」はこれらの目的を反映したものであり、世界の子どもたちの遊ぶ権利を守り、子どもの発達をよりいっそう推し進めるためのものです。 |