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中央アフリカ共和国:
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© UNICEF/NYHQ2014-0867/Bindra |
ミア・ファロー親善大使と避難民の子どもたち。 |
女優で活動家であるミア・ファローユニセフ親善大使は、4回目となる中央アフリカ訪問を終えました。現地では、激しい暴力の影響を目の当たりにした一方で、厳しい状況に置かれている方々と出会い、勇気づけられる話も聞きました。
ミア・ファロー親善大使は、首都バンギで「中央アフリカを初めて訪れたのは2007年、今回が4回目となります。私の心の一部を中央アフリカに置いていかなければなりません。無防備にもかかわらず、激しく受け入れがたい暴力に直面している、出会った方々は、勇気と回復力をお持ちでした。こうしたみなさんを忘れることはできず、みなさんとの出会いとお話は、深く心に刻まれました」と述べました。
首都から車で4時間以上の場所にあるボダ(Boda)の町では、避難生活を送るイスラム教徒の家族と会いました。イスラム教徒に敵意を持つ武装勢力に包囲された飛び地で避難生活を送っており、避難している方たちは常に襲撃の危険を感じていると語りました。町で唯一授業を行っている学校では、3つの教室に約400人の子どもたちであふれかえっていました。教師たちの多くが避難しており、保護者たちがボランティアで教えていました。
© UNICEF/NYHQ2014-0884/Bindra |
栄養不良の治療を受ける子どもや母親と面会。 |
バンギでは、治安の関係で大きな病院での仕事を続けられなくなった医療スタッフと話しました。現在は、地元の保健センターで、ボランティアで女性と子どもの治療にあたっているといいます。
中央アフリカで紛争の影響を受けている子どもたちは230万人以上。子どもたちは、攻撃の直接の対象にもなってきました。過去半年、毎日、武力衝突で平均して少なくとも子ども1名が死傷しています。栄養不良率は高く、武装解除・動員解除・社会復帰省によると、1万人もの子どもたちが武装勢力に関与しているとみられます。前年度就学していた子ども3人のうち、ひとりは今年度学校に通えていません。
「安全を取り戻すには、国際社会による支援が必要です。安定すれば、学校は再開され、子どもたちは安全に学校に通えるようになります」
カトリーヌ・サンバパンザ・中央アフリカ暫定大統領と面会した際、ファロー親善大使は、治安と教育の重要性を強調しました。また、基本サービスを利用できるようになれば、住民たちが生活を再建し、子どもたちはより明るい未来へ希望を抱けるとして、基本サービスが直ちに必要とされていることも訴えました。
© UNICEF/NYHQ2014-0876/Bindra |
国内避難民のために水と衛生の支援を行う女性の話を聞くミア・ファロー親善大使。 |
ユニセフは、これまでに同国で子どもたち4万3,000人以上に学用品を提供し、今年初め以降、2万4,000人の子どもたちに臨時の学習スペースを設置しました。また、マラリア予防のための殺虫処理を施した蚊帳の配布、安全な飲料水の提供、妊娠中の女性へのHIVカウンセリング、子どもへのポリオとはしか予防接種の実施を含む保健サービスにも取り組んできました。1月以降、重度栄養不良の治療を受けた5歳未満の子どもは1万人以上に上ります。
紛争が始まって2年以上。人道支援ニーズが高まる一方で、活動資金は限られています。子どもたちの命を守るには、喫緊にさらなる支援が必要です。
■ 参考情報:中央アフリカでのユニセフの活動について
1968年より活動を開始。ユニセフは、水と衛生、栄養、教育、保健、予防接種、子どもの保護の分野で、主導的に活動し、支援を実施。スタッフ数は現在150名で、他の国連機関やNGOとパートナーシップを組んで活動し、同国での人道支援を拡大。資金不足が深刻で、現在ユニセフが取り組む地域緊急支援のなかで、最も資金難にある。2014年、中央アフリカの子どもたちへの人道支援のために、8,100万米ドル(約82億6,200万円 ※1米ドル=102円で換算)の資金を要請しているが、これまでに提供された資金は約37%の3,000万米ドル(約30億6,000万円 ※換算値同上)にとどまる。