中央アフリカ共和国:
武装勢力、子どもたち43人を解放
包囲されている住民への支援続く
【2014年7月9日 バンギ(中央アフリカ共和国)発】
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© UNICEFRCA/2014/Grarup |
空港に避難している子ども。 |
紛争で緊迫した情勢が続き、多くの住民が避難生活を送る中央アフリカ。ユニセフ情勢レポートから、最新の状況とユニセフの支援活動についてお伝えします。
数字で見る概況
- 紛争下にある子どもたち 230万人 (OCHA 2014/5/13発表)
- 紛争下にある人たち 460万人 (OCHA 2014/7/1発表)
- 支援を必要とする人 250万人 (OCHA 2014/7/1発表)
- 国内で避難生活を送る人 53万5,000人 (UNCHR 2014/7/4発表)
- 昨年12月以降周辺国(チャド、カメルーン、コンゴ民主共和国、コンゴ)で難民・帰還民となった人 14万6,000人 (UNCHR 2014/7/4発表)
- ユニセフ必要資金額 8,100万米ドル
- ユニセフ調達金額 2,900万米ドル(必要資金額に対し、35.8%のみ) ※6月末時点
ハイライト
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© UNICEF Central African Republic/2014 |
武装勢力に解放され、トランジットセンター(一時受け入れ所)で支援を受ける子ども。 |
- バンギ市内では、43カ所で11万人以上が避難生活を送る
- バンギ市内では突発的な事件は起きるものの、概して平穏、5月下旬の調査で60%が自宅に戻りたいと回答したが、一方で70%は戻るための資金がなく、治安に不安を感じると回答
- バンギでは、アンチバラカがPK5(地名)のイスラム系住民を包囲しようとしたが、MISCA(中央アフリカ国際支援ミッション)とフランス軍、またEU軍の兵士と憲兵800人がこれを阻止
- EU軍は、今後、最も被害を受けている2つの居住区の治安確保にあたる予定
- 周辺国への避難者は、2013年12月以降は上記の通りだが、それ以前を含めた累計では38万8,592人
- 6月23日以降、ワカ(Ouaka)州バンバリでは、キリスト教系のアンチバラカとイスラム系の旧セレカの報復対立が発生、60人以上が死亡、現地に駐在していた国連スタッフは、ユニセフ職員5人などを残してバンギに退避
- バンバリとイッピー(Ippy)で旧セレカの武装勢力は少年42人、少女1人を解放、ユニセフが保護施設へ
- ヤロケ(Yaloke)とボダ(Boda)で、包囲されているイスラム系住民へのパートナー団体による現場支援活動の視察を実施、現状や支援の妨げなどを確認
- 5月28日にバンギの空港の南にあるファリマ教会で起きた女性や子どもを含む16人の殺害を受けて、避難場所を移動した市民に対し、ユニセフとパートナー団体は、水と衛生、保健、栄養の支援を組み合わせた支援(即応メカニズム)を実施、同教会に避難している人たちは、家が略奪や破壊にあい、自宅に戻ることができない
- 6月24日〜26日、ユニセフとUNHCR、OCHAは合同でブアール(Bouar)、カルノット(Carnot)、ベルベラティ(Berberati)で包囲されている住民や地域で影響を受けている住民の状況を視察、またカメルーンとの国境までを含む厳しい状況にある子どもたちへの更に特別な取り組みを紹介
ユニセフの主な取り組み
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© UNICEF/NYHQ2014-0405/LeMoyne |
すぐに口にできる栄養治療食を受け取る子どもと母親。 |
<栄養>
重度急性栄養不良にある5歳未満の子どもたち62%が治療食による治療を受ける、回復率は80%
<水と衛生>
支援目標の72%が、基本的なトイレを使えるようになった
<子どもの保護>
武装勢力から解放された子どものうち64%がレクレーション活動と心のケアを受け、性暴力の被害者のうち46%が総合的な支援を受けた
<保健>
バンギ市内とビンボ(Bimbo)の36カ所で避難生活を送る世帯の88%が、殺虫処理を施した蚊帳を1世帯につき2張受け取り、5歳未満の子どもの78%がはしかの予防接種を受けた
<教育>
避難生活を送る3〜17歳の子どものうち24%が、安全な仮設学習スペースを利用できるようになった
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