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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

ハイチ:洪水の中の水不足−僅か1ヶ月間に4度も襲ったハリケーンの被害

【2008年9月8日 ニューヨーク発】

ハリケーンによって発生した洪水により、数千人が数日間屋根の上で避難を強いられた。
© UNICEF Haiti/2008-0616/Ballotta
ハリケーンによって発生した洪水により、数千人が数日間屋根の上で避難を強いられた。道路は暴風と雨のため各地で寸断。救助活動や支援物資の供給が遅れている。

僅か一ヶ月間に4度もハリケーンに襲われたカリブ海諸国。何十万人もの人々が暴風と大規模な洪水に見舞われ、支援活動は難航しています。

ハリケーン「グスタフ」が、この地域を襲ってからわずか一週間後、新しいハリケーン「アイク」が、カリブ海諸国の島々を縦断した後、キューバを襲いました。風力の強さを示すカテゴリー4(最大は5)とされたこのハリケーンは、今年最悪の被害をもたらす可能性があります。

洪水で孤立状態に陥ったハイチのゴナイブ市。アクセスは、ヘリコプターとモーターボートに限られています。現地政府によると、支援を必要とする人が80万人以上。ゴナイブ市では、6万人から7万人が避難所での生活を余儀なくされ、600人以上が命を落としたと伝えられています。

洪水の中での水不足

ユニセフは飲料水、衛生キットなどの緊急支援物資を、ハイチのコナイブ市に避難している推定6000人に配布した
© UNICEF Haiti/2008-0676/Ballotta
ユニセフは飲料水、衛生キットなどの緊急支援物資を、ハイチのコナイブ市に避難している推定6000人に配布した。

「ユニセフは、避難所へ飲料水を急送しています。洪水被害で浸水した地域の真ん中に孤立して、飲料水が全く手に入れられない人たちもいます。」ユニセフ・ラテンアメリカとカリブ海諸国地域事務所のニルス・カストバーグ代表は、こう伝えています。

ユニセフは、他の国連機関と協力して、食糧や飲料水などの緊急支援物資のほか、学用品をハイチ、キューバ、ジャマイカ、ドミニカ共和国に届ける手はずを整えています。ハイチの被害は特に深刻で、新学期開始は全国で延期されています。

「多くの子どもたちが、もともと僅かしか持ち合わせていなかった学用品を、全て失いました。」(カストバーグ代表)

洪水と停電被害

一方、他のカリブ海諸国では、死傷者数こそ少ないものの、建物やインフラへの被害は甚大です。タークス・カイコス諸島からの報告では、建物のおよそ80パーセントが被害を受けているとのことです。大規模な洪水被害に見舞われ、この地域全土で停電が発生しているという報告も入っています。

「他の紛争や自然災害などの被害を受けている国々に較べ、カリブ海諸国で今回洪水被害を受けた人々の数は、さ程の規模ではないと多くの人は考えているかもしれません。」と、カストバーグ代表。「しかし、ハイチでは、全人口の8〜9パーセントが、相次ぐハリケーンで甚大な被害を被ったものと推定しています。また、非常に短い間に、西半球の中でも一番の最貧国を、立て続けに4つのハリケーンが襲ったことの重大さを忘れてはなりません。大規模な支援活動が求められています。」

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