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インド: 洪水のため、ビハール州では140万人が被災【2008年8月27日 インド・ビハール発】
インドのビハール州を流れるコシ川の東側堤防が2キロにわたり決壊。何百もの村が浸水し、今まで大きな洪水被害を受けたことがない地域にも被害がおよびました。 これまでの報告では、死亡者数は33名。しかし、この数は増加する見込みです。 「20万家屋以上が倒壊。少なくとも140万人が被害を受けました。深刻な非常事態です」と、パトリック・マコーミック ユニセフ緊急担当広報官は伝えました。 道路も被害を受けている他、被災地の飲料水や電力供給も絶たれています。線路も冠水しており、食糧を含む生活必需品はボートで運搬されています。 住み慣れた家から避難キャンプへ ビハール州で洪水被害に遭った人々は、堤防が修復され、コシ川の流れがもとに戻るまで、後2、3ヶ月は家に戻ることはできないだろうと考えられています。避難者数は増加しており、避難キャンプは、過密状態になる可能性があり、伝染病の広まりが懸念されます。 また、非常に暑い日が続いており、避難している人々、特に子どもと妊婦の健康状態が憂慮されます。「このような状況で子どもたちは、とくに厳しく、困難な立場に置かれています。病気になる危険が最も高く、今まで住んでいた家から避難キャンプに移り住むことを余儀なくされ、肉体的にも精神的にも苦しんでいるはずです」と、マコーミック 緊急担当広報官。 必須用品の配布 先週、ユニセフは最も深刻な被害を受けた三地域の状況を緊急に調査しました。 地元政府や他のパートナーと協働で、ユニセフは必須用品を提供しました。これからも、ユニセフは、被害を受けた最も弱い立場に置かれている子どもたちと女性のニーズに対応すべく、パートナー共々、活動を続けていく予定です。 ビハール州政府によって提供された必須医療品は、比較的、アクセスし易い避難キャンプや被災民たちに届けられました。しかし、こうした地域の多くでは、医師が不足しています。州政府は、浸水した地域へ空からの食糧投下を行っています。また、多くの避難キャンプでは地元組織により食糧が配布されています。 飲料水と衛生施設のニーズ ほとんどの避難キャンプでは、手押しポンプを使って飲料水を手に入れることができています。しかしながら、もっと多くの手押しポンプが必要です。川の支流沿いに留まっている人々は、汚染の可能性がある川の水を飲んでいるのです。 避難キャンプの衛生状況は、一般的にとても悪く、トイレの数も不足しています。そのため被災者たちは、屋外で排泄している状況です。すでに熱や下痢が報告されています。 「ユニセフは、被害を受けた子どもたちの間で、病気が発生するのを防ぐため、医薬品、飲料水、衛生設備など、救命用品の供給に力を注いでいます」と、マコーミック緊急担当広報官は話しました。 ************** |