日本ユニセフ協会TOP > ユニセフ・シアター・シリーズ「子どもたちの世界」『少女は夜明けに夢をみる』 試写会先着130名様をご招待
© Oskouei Film Production
日本ユニセフ協会は、10月29日(火)14時半~、第66回ベルリン国際映画祭アムネスティ国際映画賞を受賞した、映画『少女は夜明けに夢をみる』の無料試写会を、東京都港区のユニセフハウスで開催いたします。この試写会に、お申込み先着順で130名様をご招待いたします。
子どもの権利条約が国連で採択されてから30年を迎える今年、日本ユニセフ協会は「子ども」を主題にした映画13作品を5月~12月にかけて連続上映する、ユニセフ・シアター・シリーズ「子どもたちの世界」と題したイベントを開催しています。今回はその第11回目となります。
『少女は夜明けに夢をみる』は、イランの少女更生施設を舞台に、強盗、殺人、薬物といった罪に問われた少女たちに光をあてたドキュメンタリーです。
ご参加をご希望される方は、下記フォームよりお申込下さい。
※本編上映前に、監督からのビデオメッセージ(40秒)を上映します。また、配給:ノンデライコ代表の大澤一生さんより、映画のご紹介をいただきます。
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© Oskouei Film Production
高い塀に囲まれたイランの少女更生施設。無邪気に雪合戦に興じる、あどけない少女たちの表情を見ていると、ここが厳重な管理下におかれた更生施設であることを忘れてしまいそうになる。
ここには強盗、殺人、薬物といった罪で捕らえられた少女たちが収容されている。社会と断絶された空間で、瑞々しく無邪気な表情をみせる少女たち。貧困や虐待といった過酷な境遇を生き抜いた仲間として、少女たちの間に流れる空気は優しく、あたたかい。しかし、ふとした瞬間に少女たちの瞳から涙が溢れ出す。問われた罪と、それに至った自分の人生の哀しみを思う時に。
家族に裏切られ、社会に絶望してもなお、家族の愛を求め、社会で生きていかざるを得ない少女たち。レバノンのスラム街の少年を描いた『存在のない子供たち』同様、「見えない存在(インビジブルピープル)」として、疎外されてきた彼女たちの心の嗚咽が問いかける。少女たちの罪の深さと、人間の罪深さとを―。
© Oskouei Film Production
「本作の撮影許可が下りるまでのリサーチは7年に及びました。3ヵ月間の出入りを許可されましたが、撮影は20日間ちょっとで終わりました。
重要なことは信頼関係でした。政府機関との信頼関係、そして少女たちとの信頼関係です。施設と、それを統括する母体である国家刑務所機構からは、過去の2作品によって信頼されていました。イランのテレビでは放映しないこと、映画祭、大学、文化施設での上映に限るということを約束しました。彼らは私がどのような映画を作りたいかわかっていましたし、私が政治的な抗議活動にそこまで興味を持っていないことも知っていました。
今イランに来れば、映画に映っていることがイランの現状だとわかります。誰かの面子を立てようなどと思っていません。どういう形でも、自分と、自分の映画を観てくれる観客にウソをついてはいけない。当然のことながら、施設にいる子どもたちがすばらしい人生を送っているとは言えません。しかし、施設が彼女たちにとっての救いになっているとも思うんです。完成できて本当によかったです。この映画は施設にとっても職員にとっても、そして声を出すことのできなかった子どもたちにとっても、良い意味で大きく影響するでしょう」
「少女たちのほとんどが、過去に男性と何らかの問題があった10代の子どもたちです。トラウマになるような性体験を持ち、男性によって傷つけられています。信頼関係を築き、親密になるために、私は自分のことを「おじさん(Amoo/父方のおじ)」という自己紹介をしたのですが、効果はありませんでした。なぜなら、「おじさん」に虐待を受けているケースがほとんどだったからです。ですから、「おじさん(Daei/母方のおじ)」と呼ぶことにしたら、うまくいきました。最終的に、クルーも同じようなアプローチで、友好的で家族的な環境を作ったのです。私については、私の家族について、私の娘についても知ってもらいました。私の過去の2作も観てもらいました。彼女たちがカメラの前で居心地が悪そうだと感じたら、撮影は中断していたでしょうが、私がオープンで、誠意を持っていることを、最初の数日間で感じてもらえたと思います」
「イランには車がありますか? 皆ラクダに乗っているんですよね?」なんて質問を、未だにされるんですよ(笑)。その段階からどうやって教育して、情報を与えていかなければならないか、想像してみてください。この時代、一方的に話をするのではなく、グローバルに、文化的な対話をするようになるべきです。世界のイラン人に対するイメージは非常に類型的ですが、私たち自身が、自分たちのイメージを正しく映し出していく必要があると思うんです。ドキュメンタリストに、より多くの機会を与えれば、大きな助けになるでしょうね。逆説的ですが、イランの物語の多くは普遍的だと思うんです。世界はそのことをまだ知りません。知ってもらえれば、私たちはもっと仲良くなれます。残念なことですが、たとえば性的虐待は世界中で起こっています。この作品に登場した少女たちはたまたまイランにいただけですが、イランだけで起きていることではないのです」
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© Oskouei Film Production
11月2日(土)より、岩波ホールほかにて公開
監督:メヘルダード・オスコウイ
配給:ノンデライコ
2016年 / 76分/ イラン
日時 | 2019年10月29日(火) 14:30−16:10 (14:00開場) |
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会場 |
ユニセフハウス (東京都港区高輪4-6-12) 1階ホール 最寄り駅 JR 品川駅西口(高輪口)より徒歩約 7 分 都営浅草線 高輪台駅より 徒歩約 7 分 アクセス |
主催 | (公財)日本ユニセフ協会 |
協力 | ノンデライコ |
定員 | 先着130名 ※入場無料 (1回のご応募につき、お申込は2人まで)。 |
応募方法 | 下記「お申込情報」より、WEBフォームにてご応募ください。尚、応募が130名様に達した時点で、「受付終了」とさせて頂きます。 |
備考 | ※ 先着順に受付いたします。定員に達した場合は、募集を打ち切ります。 ※ 会場となるユニセフハウス1Fホールは、多目的ホールであり、スクリーンサイズや音響等、設備等通常の映画館とは異なります。予めご了承ください。 ※ 本編上映開始後はお申込済みの方でも途中入場をお断りする場合がございます。お時間には余裕をもってご来場いただきますようお願いいたします。 ※ 本試写会は、報道機関による取材・撮影ならびに当協会の記録撮影が予定されております。予めご了承ください。 ※ 個人情報の取り扱いについてはこちらをご覧ください。 |