世界のともだち

スタディツアー視察報告

モンゴル  スタディツアー報告  (2006年7月23日〜29日実施)

7. 幼児教育

ゲル幼稚園

ゲル幼稚園外観

モンゴルでは就学前教育に力が入れられようとしています。子どもたちだけが対象ではなく、その家族も参加して理解を深めてもらいます。幼児開発の充実によって、正規の学校教育を積極的に受け入れてもらえるようになり、子どもたちが初等教育の段階で中途退学しなくなることが期待されています。

バガヌール第3ホロ区のゲル幼稚園は、貧しいゲル地区に2004年に作られました。先生1人と訓練されたボランティア2人が子どもたちに教えていました。ユニセフから提供された本や玩具が奥の遊戯室に並べられています。親たちが借りることが出来る教材もあります。

教室になっているゲルの壁には子どもたちの描いた絵が貼られていました。小さな椅子に座って折り紙を折る子どもたち。みんな楽しそうです。

ゲル幼稚園の子どもたち
ゲル幼稚園で折り紙を折る子どもたち
幼稚園遊戯室

親の訓練教室

幼児開発には親の意識づけが大切です。ここ第4ホロ区のゲル幼稚園の建物を借りて、3ヵ月に1度の割合で、親の訓練教室が開かれています。呼びかけに、初めは母親だけが出席していた教室も、家族が皆興味を持つようになり、今では父親や祖父母も一緒に参加しています。

草と砂利を使い、自由な発想で親たちが共同作業をしているところです。身近な材料を教材に応用することを学びます。子どもの年齢に応じた成長発達の話や、家庭内でできる衛生教育など、毎回テーマが変わります。

都市部の幼児開発プロジェクトとして、貧しい地区にゲル幼稚園を建てたり、親たちにも実践的教育を受けてもらうことで、バガヌール第3ホロ区では95%、第4ホロ区では92%の子どもたちが幼稚園教育を受けられるようになりました。

親の訓練教室 父親も参加
砂利と草を使って
何ができるか

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日本ユニセフ協会