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報告会レポート(財)日本ユニセフ協会創立50周年記念行事
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■日時: |
2005年5月1日(日・祝) |
■場所: |
両国・国技館(東京都墨田区) |
■後援: |
外務省、文部科学省、厚生労働省、墨田区 |
■特別協賛: |
イオン、ベネッセコーポレーション |
2005年6月9日、日本ユニセフ協会は満50歳の誕生日を迎えます。 50年にわたってユニセフに寄せられたご支援への感謝の意を表すとともに、世界の子どもたちの権利実現のためのさらなる飛躍を目指して、5月1日(日)東京、両国・国技館にて(財)日本ユニセフ協会創立50周年記念行事「ユニセフ子どもの祭典」が開催されました。
≪プレイベントプログラム≫
■ 10:00〜11:20 チルドレンファーストパレード(会場:国技館通り)
■ 11:30〜12:45 世界の民謡・舞踊ライブ(会場:国技館エントランス前)
≪50周年記念行事プログラム≫
■ 13:00〜14:00 記念式典(第1部)
■ 14:00〜16:00 シンポジウム(第2部)
■ 16:15〜17:15 子どもの祭典(第3部)
両国・国技館をスタート地点に、JR両国駅周辺で「チルドレンファーストパレード」を開催。地元の子どもたちや世界各国の伝統衣装、舞踏、音楽を表現する子どもたちが参加し、「ユニセフ子どもの祭典」のオープニングを盛り上げました。天候にも恵まれ、たくさんの方々に見守られながら、12団体、300人を超える子どもたちが参加しました。 |
■パレード 子ども参加団体
Tokyo International School/向島交通少年団/てぃんかーべるバトンクラブ/まつぼっくり少年少女合唱団/南行小よさこい踊り雀&南行徳スカイ/若柳恵華日本舞踊研究所/東京朝鮮第5初中級学校 舞踊部/インドネシアダンススクール「TARI ANAK-ANAK」/在日ロシア人小中学校児童合唱団「ロシアンカ」/ユニセフ子どもネット/東洋高校チアリーディング同好会Twinkle/中央区日本橋中学校吹奏楽部/清水台スマイルズ
■参加キャラクター キティ/しまじろう/エルモ(セサミストリート)/とっとこハム太郎/Maisy |
1時間以上にわたって、世界の民族のダンスや歌を紹介するステージが開催され、パレード終了後から式典が開始するまでの間、イベントを華やかに彩りました。また、特設ステージおよび国技館入口には、世界の子どもたちへの応援メッセージが書かれた「メッセージフラッグプロジェクト」に参加した全国各地より集められた子どもたちによるフラッグが飾られました。 |
■世界の民謡・舞踊ライブ 出演団体:在日ロシア人小中学校児童合唱団「ロシアンカ」/インドネシアダンススクール「TARI ANAK-ANAK」/東京朝鮮第5初中級学校 舞踊部/東洋高校チアリーディング同好会Twinkle/南行小よさこい踊り雀&南行徳スカイ |
財団法人日本ユニセフ協会は、日本においてユニセフを代表する国内委員会として1955年に設立されました。そして、今年、財団法人ユニセフ協会は、創立50周年という節目の年を迎えました。さらなる未来へ、日本ユニセフ協会50周年記念行事「ユニセフ子どもの祭典」と題し、現在の世界が抱えているさまざまな問題を皆様と見つめ、確かな明日をつくり上げるために、「チルドレン・ファースト〜子ども最優先〜」をテーマに、将来を担う子どもたちとともにこの祭典を盛り上げました。
式典では、皇太子殿下にご臨席を賜り、お言葉をいただいたほか、来賓としてご参列いただきました外務大臣町村信孝様の代理として、外務副大臣 谷川 秀善様、ユニセフ議員連盟会長
橋本 龍太郎様よりご挨拶をいただきました。式典後半には、ボランティア活動功労者の表彰が行われ、代表として岡山県支部 長野 洋子様の代理として、岡山県支部福武れい子様が受け取られました。
5月1日当日の行事へも、200人以上のボランティアの方々に運営をお手伝いいただきました。
みなさま本当にありがとうございました。
皇太子殿下並びにご列席の皆様、本日はお忙しい中、日本ユニセフ協会創立50周年記念行事「ユニセフ子どもの祭典」にお集まりいただき、誠にありがとうございました。
日本ユニセフ協会は、1955年、財団法人となって今年でちょうど50年目を迎えました。子どもたちから子どもたちへの志で始まったユニセフ募金も、この半世紀の間に飛躍的に伸びまして、日本ユニセフ協会は民間部門におきましては世界一大きなユニセフの支援組織になった次第でございます。また、90年代半ばからはアドボカシー活動にも力を注ぎ、「児童買春・児童ポルノ等禁止法」の制定等にも大きな役割を果たしました。こうした役割を担うことができるようになった背景には、数多くの方々のご理解、ご努力、ご協力があったことは申し上げるまでもございません。
一方、世界に目を転じますと、依然、大変多くの子どもたちが予断を許されない、そういう状態に置かれております。
私どもは創立50周年を迎えた今年を新たなる子どもの権利擁護の年と位置づけ、改めて「チルドレン・ファースト〜子ども最優先〜」のメッセージを発信したいと考えております。
私どもは、本日この機会に皆様に対するこれまでの長年のご支援とご協力への感謝の気持ちを心からあらわしますとともに、現在、世界の子どもたちが直面する課題を探り、そして私たち一人一人がこれに取り組む、そういう行動について考えていく機会を提供できればと思っております。
最後になりましたが、特別協賛をいただきましたイオン様とベネッセコーポレーション様に心から感謝申し上げます。
以上をもちまして、開会のご挨拶とさせていただきます。どうも皆さん、ありがとうございました。
挨拶に先立ち、兵庫県で起きた列車事故で亡くなられた方々とご遺族に対し心から哀悼の意を表します。また、負傷された方々が一日も早く回復されることを願っています。
財団法人日本ユニセフ協会創立50周年を記念する式典に皆さんとともに出席できることをうれしく思います。ユニセフは創設以来半世紀以上にわたり、世界の子どもたちへの支援を続けてきました。我が国も東京オリンピックが開催された1964年までは、ユニセフからの支援を受けておりました。日本が戦後、しばらくユニセフから支給されていた脱脂粉乳の話などは、私にとっても身近なものでした。日本ユニセフ協会の活動は、そうした支援に対する感謝の気持ちからボランティアの方々が始めたものと聞いています。こうした方々の活動は、我が国の国際貢献の先駆けとしても大いに意義のあることだったと思います。
こうした先人たちの活動から生まれた日本ユニセフ協会は、ユニセフを通じた世界の子どもたちへのさまざまな支援や、子どもを取り巻く現代的な問題などの面で非常に積極的な活動を展開してきたと聞いております。ここに半世紀を振り返り、我が国のユニセフ支援活動を推進してこられた数多くの方々の努力に敬意を表したいと思います。
世界には今なお援助や人権の擁護を必要としている多くの子どもたちがいます。3歳の子を持つ親としても、この問題は人ごととは思えません。今日は危機に晒(さら)される子どもたちをテーマとしたシンポジウムも開催されると聞いておりますが、このような機会を通して、ユニセフの活動とそれを支える輪がさらに広がり、世界のすべての子どもがよりよい環境で健やかに育ち、そして世界の平和と安定がもたらされることを願い、式典に寄せる言葉といたします。
■外務大臣町村信孝様の代理として、外務副大臣 谷川 秀善様よりご挨拶
本日は、皇太子殿下ご臨席のもとに、財団法人日本ユニセフ協会の50周年記念式典が盛大に開催されました。心よりお喜びを申し上げる次第であります。
町村外務大臣が海外に出張いたしておりますので、私、外務副大臣を仰せつかっております谷川秀善が一言お喜びを申し述べたいと思います。
本日は、日本ユニセフ協会の創立50周年記念行事が盛大に開催されました。心からお喜びを申し上げる次第でございます。
皆様ご存じのとおり、日本は戦後の荒廃から立ち上がろうとしていたころ、ユニセフから大きな支援を受けてまいりました。当時は食料事情が大変悪く、小学校の児童にとってユニセフのスキムミルクは貴重な栄養源でした。私の世代の中にはそのスキムミルクの味を覚えている方々も多くいると思います。私もその一人であります。
日本ユニセフ協会は50年前に、ユニセフから受けた支援にこたえるべく、ボランティアの方々により設立されましたが、日本が目覚ましい経済発展を遂げる中で、着実に活動の規模を拡大し、現在ではユニセフを支援する世界の民間組織の中で最大規模のものとなったと伺っております。全国の皆様の幅広いご理解とご支援、また今日に至るまでの長年の関係者のご努力に対し、外務省を代表し衷心より敬意を表する次第であります。
世界ではまだ我々の想像を超える悲惨な状況が子どもたちを取り巻いております。昨年末のスマトラ沖大地震、インド洋津波災害支援の際にも、被害に遭った子どもたちを支援するためのユニセフの活動に世界中の関心が集まりました。日本政府もいち早くユニセフをはじめとする国際機関の活動に大規模な支援を行い、被災した子どもたちを感染症や人身取引の被害から守るため、津波災害子ども支援プランをユニセフとともに実施しております。また、世界には安全な水が確保されずに伝染病に苦しむ子どもたち、紛争のため生命の危険に晒(さら)される子どもや、貧困のため学校に通えない子どもが依然として数多くおります。
そうした問題の解決の第一歩は、多くの人がそういう状況を知ることであります。日本ユニセフ協会が行う学校訪問やインターネットを通じた広報活動は、世界の子どもたちが置かれている状況を広く人々に知らせ、その解決に向けて、一人一人に何ができるか思いをはせるという大変重要な役割を果たしていると思います。
日本ユニセフ協会が世界中の子どもたちの幸せを願う国民の信頼と期待にこたえ、今後ますます発展されますよう、そして本日の記念行事が明るい未来への新たなステップとなりますよう心から祈念申し上げ、外務省を代表しての一言のご挨拶といたします。
今日このような席で祝辞を申し上げる機会を与えていただきましたことを、本当に何とも言えない思いでこの場に立たせていただきました。
今ご紹介をいただきましたように、国会の中には超党派のユニセフについての応援団、議員連盟があります。私の母は随分長い間、このユニセフ協会の専務理事を務めておりました。そして、そのユニセフ協会の発展のためにはどうしても超党派の議員連盟が欲しい、そしてその議員連盟をつくることに駆け回り、ようやく第一回の会合をもって、さあ、バトンはこれからは皆様にお渡しいたしますという挨拶をいたしました1時間後に脳梗塞で倒れました。その母の思いを引き継ぐようなつもりで、今、議連のお手伝いをしております。
しかし、同時に、先ほどからお話の出ておりますユニセフが最初に日本に対して支援の手を伸ばしてくれた脱脂粉乳、その脱脂粉乳で命を救われた私は最初の世代です。第二次世界大戦で日本が敗戦いたしましたときは、私は小学校二年生でした。そして、疎開地から東京の母校に戻りましたとき、母校は建物が半分焼け残った、そんな状態でした。ある日、そこに脱脂粉乳の給食が始まり、それが当時の子どもたちにとってどれほどすばらしいものだったか、今さら申し上げても、想像をめぐらしていただいてもわかっていただくのはなかなか難しいのかもしれません。
しかし、それで救われた世代の一人として、ユニセフの活動というものはこれから先も世界の各地で同じような働きをしてくれなければならない。そのためのお手伝いが少しでも私どもができれば、そんな思いで今議員連盟のお世話をいたしております。
今日は予定していたわけではないのに、随分長い間ユニセフのお世話をいただきましたキャロル・ベラミーさんがその職を引かれて、新しくアン・ベネマンさんを今度事務局長にお迎えすることになりました。ちょうど今ごろ、ニューヨークでお二人の引き継ぎがされているころです。この場をかり、新しいベネマン事務局長にもどうぞこれからよろしく、そしてキャロル・ベラミーに対し、本当によく頑張ってくれましたね。一緒にいろんな仕事をしましたね。私たち一人一人の胸の中にあなたの思い出が残っています。そして、その思い出とともに、これからもユニセフの活動をみんなで支えていきます。
世界の子どもたちのために心からその言葉をつけて、本日のお祝いの言葉とさせていただきます。本日はおめでとうございます。
日本ユニセフ協会創立50周年、おめでとうございます。
私にとってユニセフでの門出となる今日この日に、このような形で皆さんへメッセージを贈ることができ、うれしく思います。ユニセフは世界でも有数の機関のひとつです。私は、多くの傑出した指導者に続いて第5代事務局長に選ばれたことを光栄に思います。
キャロル・ベラミー前事務局長をはじめ、ユニセフの主要スタッフは、私を温かく迎え、過去数週間に渡って、ユニセフについて大変有益なオリエンテーションをしてくれました。その中で、世界中のユニセフ協会が果たしている重要な役割を何度も耳にしました。
日本をはじめ世界各国のユニセフ協会が果たす力強い役割は、ユニセフという機関に類まれな力と潜在的可能性を与えてくれています。民間支援者の皆さん、政府、NGOとの協力の強化は、来たるべき将来、特にミレニアム開発目標で交わした約束を実現するためにユニセフが活動してゆくにあたって、より幅広い分野において成功を収めるための鍵となるものです。
今日まで受けたオリエンテーションの中で、各国のユニセフ協会から様々な有益なアドバイスを戴きました。私たちの目の前には、皆さんと手を取り合って達成してゆかなければならないことがたくさんあります。ですから、皆さんのお考えを聞かせてください。エイズの影響を受ける子どもたちを支援するためのキャンペーンをスタートさせる今年は、ユニセフにとって特に重要な意義をもつ年となるでしょう。
日本をはじめユニセフを支援してくださる皆さんが活動するすべての地域を訪れるまでには、しばらくの時間が必要となるでしょう。ですが、各国の現地事務所やユニセフ協会を訪れ、ユニセフの活動に間近に接することのできる日を楽しみにしています。今月、私にとって最初の現地視察訪問を予定しています。今後さらにたくさんの国々を訪れることができるものと確信しています。
(財)日本ユニセフ協会の50周年記念行事が実り多きものとなりますように。また、創立50周年に際し、心から祝福の言葉をお贈りするとともに、世界最大のユニセフ支援組織として、さらなる発展をお祈り申し上げます。
今日、私はユニセフの一員に加われることに言葉では言い表せないほどの感動を覚えています。ユニセフをご支援くださっている皆様にお礼を申し上げるとともに、皆様とともに仕事ができることを心から楽しみにしています。ありがとうございました。
写真:©日本ユニセフ協会/Nozawa |