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中央アフリカ共和国:
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© UNICEF/NYHQ2013-0241/Matas |
首都バンギで武装勢力から解放された子ども兵士たち。(2013年5月撮影) |
中央アフリカ共和国の首都バンギで、先週、8歳から17歳の子ども103名が武装勢力から解放されました。
武装勢力のリーダーとの交渉の末に解放された、13名の女の子を含む103名の子どもたちは、旧セレカへの報復活動を行うアンチバラカと行動を共にし、主にバンギや国内の西部地域で活動していました。
ユニセフ・中央アフリカ共和国事務所のスリマン・ディアベット代表は、「紛争が長期化し、武装勢力に徴用される子どもの数が急増しています。紛争に子どもたちを徴用することは、子どもの権利への重大な侵害です。これらの子どもたちは、子どもが決して経験するべきでない、残忍な暴力を目撃しています」と述べました。
解放された103名のうち、11名が依然として家族と離れ離れになっています。子どもの保護専門官による状況確認を行った後、この子どもたちはバンギにあるユニセフが支援するセンターで保護され、必要とされる特別な支援を受けます。パートナー団体であるイタリアのNGOが運営するこのセンターでは、即時ケアや心のケアを提供。また、家族との再会やコミュニティへの復帰の準備を進めるため、家族の追跡支援も行われています。
一方で、家族や親戚と再会できた子どもたちは、近隣にあるユニセフが支援するセンターに通い、レクレーション活動、心のケア、暖かい食事などの支援を受けることができます。また、ユニセフは、子どもたちがコミュニティに戻った後、再び学校に通うことができるよう、支援を行っています。
「ユニセフは、子どもたちやその家族が暮らすコミュニティで支援を行っています。そうすることで元兵士の子どもたちは、社会復帰に向けていち早く歩み出すことができ、武装グループと関わりをもたない人生を選択できるのです」(ディアベット代表)
ユニセフは紛争に関わるすべての関係者とともに、子ども兵士の状況確認や解放、家族との再会のための支援を実施しています。パートナー団体との協力の下、2014年1月以降、武装勢力に徴用されていた子どもたち1,388名(うち285名は女の子)の解放に至りました。これは、2013年に解放された人数の4倍以上にあたります。
一方でユニセフは、依然として武装勢力に関与させられている数千人の子どもたちに関して、憂慮しています。最新の推定によると、武装勢力に徴用されている子どもは1万人に達している可能性があります。
2014年、中央アフリカの子どもたちへの人道支援のため、ユニセフは8,100万米ドル(約82億6,200万円 ※1米ドル=102円で換算)の資金を要請しています。しかし、半年が過ぎた現在までに提供された資金はわずか41%にとどまっています。
■参考:中央アフリカ共和国 情勢レポート (2014年8月6日 バンギ 発)
2014年7月の情勢レポートから、現地の状況とユニセフの活動をお伝えします。
<数字で見る概況>
© UNICEF/2014/Brian Sokol |
ユニセフが支援するトランジット・センター(一時受け入れ所)で、心のケアの一環として絵を描く元子ども兵士。 |
<ハイライト>
<ユニセフの主な取り組みによる成果(年間目標に対する達成率)>