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紛争下の南スーダンを脅かす食糧危機。生き延びるために、住民たちは、食べられるものは何でも食べています。国際社会の早急な追加支援がなければ、多くは餓死するとみられています。 * * * 南スーダン北部のユニティ州の農村に暮らすニャカカ・ウォルさん。家の隣には、強い日差しを浴びながら、トウモロコシがゆっくりと育っています。
トウモロコシは育っているものの、収穫まで少なくともあと6週間はかかります。一家は食糧不足に直面しており、現在、食べられるのは、地面から摘み取った草と乾燥焼きした牛の血だけ。6週間後の収穫まで、持ちこたえられるか、という状況です。 2013年末に紛争が起きた南スーダンでは、多くの人が自宅や畑を捨てて、避難を余儀なくされました。現在、390万人の食糧事情は危険水準に達しています。避難をした結果、作付けは遅れ、収穫がない時期用の備蓄食糧は略奪されてしまいました。 木製のドアを土壁のほうへ押し開けながら「本当に何も食べ物がないのです」とニャカカさんは言いました。紛争などがなければ、モロコシやトウモロコシなどが入った袋が貯蔵されているはずの場所を見せてくれました。 「何か食糧を手に入れるには、歩いて3日かかる市場まで行かなくてはなりません。市場で売ることのできるヤギや牛がいますが、いまはとても安くしか売れないのです。けれど、他に選択肢はありません」と続けました。 家畜を売っても、十分な収入は得られません。 朝晩、ニャカカさんと8歳の娘ニャボスちゃんは、小さい葉をつけている野草を摘みとります。 水の中に野草を入れ、1時間以上コトコト煮てから冷まし、どろどろとしたスープをつくります。スープの中に、小石のような乾燥焼きした牛の血の塊を混ぜます。酸っぱく、金属のような味がするこのスープが、毎日ニャボスちゃんに食べさせることのできる食事です。 深刻な危機
戦闘下にある上ナイル州、ジョングレイ州、ユニティ州の他の場所では、牛乳や沼でとれた魚、沼に浮かんでいるスイレンの葉などが食べられています。 ユニセフの栄養専門家で、最近キエク・クオンを訪れたアンジェラ・カンゴリは「こうした食べ物では、子どもや妊娠または授乳をしている女性が必要な栄養を摂れません。国内の多くの場所で、深刻な栄養危機が起きています。子どもたちが食べているものを見れば、その原因は一目瞭然です」と語りました。 最も激しい戦闘が起きている地域は、すでに危機的な状況に陥っています。総合的食料安全保障レベル分類 (Integrated Food Security Phase Classification, 略称IPC)が定める5段階のうち、4段階目の緊急レベルにあることが公となっています。4段階目はもっとも深刻な飢餓の状態である「飢きん(5段階目)」の前段階にあたります。 祈るほかないこれらの地域が「飢きん」を示す5段階目になるか否かは、緊急食糧支援が間に合うかにかかっています。国連や国際支援機関による南スーダンへの緊急支援の資金要請に対し、現在、寄せられた資金は51%に過ぎません。 さらなる財政的な支援が直ちに届かなければ、ニャカカさんやそのほか何百万人の人たちは、収穫を目前にして、餓死する恐れがあります。収穫の後も、状況は厳しいものになるとみられ、2015年へ向けて支援が必要となります。 現在23歳のニャカカさんは「娘と同じ年くらいだったころ、草を食べなければいけなかった時期がありました。しかし、今ほど厳しい状況ではありませんでした。今回は最悪の状況です。私より年上の女性も、これほどひどい状況は見たことがないといいます。この苦難の時が過ぎるのを祈るほかありません」と語りました。 人道危機緊急募金郵便局(ゆうちょ銀行) *公益財団法人 日本ユニセフ協会への寄付金には、特定公益増進法人への寄付として、所得税、相続税、法人税の税制上の優遇措置があります。また一部の自治体では、個人住民税の寄付金控除の対象となります。
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