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公益財団法人日本ユニセフ協会

中央アフリカ共和国
ユニセフ、蚊帳50万帳以上を配布
避難民を襲う豪雨、 増大するマラリア感染リスク

【2014年8月27日 バンギ(中央アフリカ共和国)発】

バンギの避難所で配布された蚊帳のなかで横になる赤ちゃん。
© UNICEF/NYHQ2014-0408/LeMoyne
バンギの避難所で配布された蚊帳のなかで横になる赤ちゃん。

ユニセフとパートナー団体は、中央アフリカ共和国の首都バンギで50万帳を超える蚊帳を配布し、すべての家庭がマラリアから命を守ることができるよう、支援を届けました。マラリアは中央アフリカ共和国の5歳未満児の主要な死因です。

現在の降り続く豪雨によって、マラリア蔓延のリスクが著しく増加しています。マラリアの感染から子どもたちを守るため、ユニセフと国内の赤十字は、保健省の協力の下、7,000人を超えるボランティアによる戸別訪問を通じて、わずか1カ月の間に53万帳以上の蚊帳を各家庭に配布しました。

ユニセフ・中央アフリカ共和国事務所のスリマン・ディアベット代表は、「連日、土砂降りの雨が降っています。ボランティアの方々は、不安定な状況にも屈せず、連日各家庭を訪問し、この死の病から命を守るために必要な蚊帳を配布しています」

中央アフリカ共和国では、年間およそ46万人がマラリアの脅威にさらされており、マラリアによる死亡数は2010年以降、増加の一途をたどっています。国内の北西地域においては、昨年5月から7月の間に死亡した子どもの死亡原因の70%がマラリアに起因しています。蚊帳を適切に使うことにより、マラリアによる死亡数を50%減少でき、すべての要因による子どもの死亡数も、平均で20%減少できる可能性があります。

「1日に1食の温かい食事をとる財政的な余裕さえもない多くの家庭を、私は知っています。そういった家庭には、蚊帳を買うお金などありません。だからこそ、蚊帳の配布は命を救う支援なのです」と、国内赤十字のバレリー・ンボンド氏は語ります。

今年後半には、国際赤十字によって、他の地域の家庭にも蚊帳が配布される予定です。

ユニセフは、現在も発生している中央アフリカ共和国の人道危機に対し、今後も支援を続けていきます。国内では、およそ230万人の子どもたちが喫緊に支援を必要としています。

これまでに、ユニセフ・中央アフリカ共和国事務所には、保健分野の支援活動に必要な資金の半分が提供されています。マラリアのように、容易に感染予防ができるものの、感染すれば死に至る可能性がある病気から子どもたちの命を守るため、ユニセフは1億300万ドル(105億600万円 ※1米ドル=102円で換算)の追加支援を国際社会に要請しています。

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