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子どもの死亡に関する報告書発表
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© UNICEF/BANA2013-01071/Kiron |
生後6カ月の女の子と母親(バングラデシュ) |
ユニセフのグローバル・ヘルス・プログラム長のミッキー・チョプラは「子どもの死亡削減において、劇的かつ加速的な進展が起きています。リソースが乏しい国であっても成功可能であることが、統計により証明されました。今こそ、世界中の国々が団結し、最も多くの命を守るべき場所で、実証済みかつ費用対効果が高い取り組みを確実に行うべきときです」と述べました。
2013年、生後1カ月(28日)内に死亡した新生児は280万人に上り、5歳未満児死亡数の約44%を占めています。280万人もの新生児死亡の約3分の2は、わずか10カ国で起きています。新生児死亡数が減少する一方で、5歳未満児死亡率全体における改善は、新生児死亡数の削減に比べゆるやかなものとなっています。
今年6月、WHO(世界保健機関)とユニセフ、パートナー団体は、予防可能な新生児死亡と死産を2035年までになくすことを目指す初の世界的な計画を発表しました。「すべての新生児のための行動計画(The Every Newborn Action Plan)」では、すべての国に対し、小さく生まれたり、病気のある新生児も含め、特に出生時に基本的かつ費用対効果の高い保健サービスを提供すること、そしてケアの質を高めることを求めています。
WHOのフラビア・ブストレオ事務局長補は「世界は、妊産婦、新生児、子どもの予防可能な死を一世代のうちになくすことができるところまで来ています。何をすべきか、そしてどうすべきかは、明らかです。今こそ、計画を行動に移すときです。インドのような国が実現に向けて歩みだしたことは喜ばしいことです」と述べました。
主な調査結果は、以下の通りです。
© UNICEF/NYHQ2008-1649/Pirozzi |
栄養状態の検査をする赤ちゃん(エリトリア) |
5歳未満児死亡の主な要因は、早産による合併症(17%)、肺炎(15%)、陣痛・分娩中の合併症(11%)、下痢(9%)、マラリア(7%)となっています。また、5歳未満のすべての死亡の約半数に、栄養不良が関係しています。
世界銀行グループの保健栄養人口部のオルソジ・アデイ部長は「子どもの死亡率削減を継続的に改善していくには、質が高く、手ごろなサービスを必要としているすべての女性と子どもたちが、こうしたサービスを利用できるよう、保健システムに投資することが不可欠です」と述べました。
報告書は、子どもの生存における主な改善は、予防接種や殺虫処理済みの蚊帳、下痢への補水治療、栄養補助食品や栄養治療食といった、主要な感染症に対する、手ごろかつ実証済みの取り組みによって実現されたと述べています。新生児死亡の主な原因には、早産による合併症(35%)や分娩や出産時のトラブル(24%)があげられ、妊産婦の健康を守ることと密接に関係した取り組みが求められています。
© UNICEF/PFPG2014P-0421/Schermbrucker |
HIVと共に生きる母親から生まれた生後3カ月の赤ちゃん(南アフリカ) |
本報告書は、ユニセフ主導のもと、WHO、世界銀行グループ、国連人口基金 経済社会部を含めた子どもの死亡推計に関する国連機関内グル−プによって、毎年発表されています。
同日、ユニセフは『2014年度版 子どもの生存を守る:あの約束を再び(COMMITTING TO CHILD SURVIVAL:A PROMISE RENEWED )』も発表し、5歳未満児の予防可能な死をなくすためにこれまでに達成したことや、主な課題を明らかにしています。
■参考情報:
子どもの死亡に関する世界的な推計は、多くの国で算出に必要な記録をたどるシステムに不備があることから、推計が難しくなっています。今回発表した推計は、世帯調査や国勢調査を含む幅広いソースの統計モデルとデータから算出されたものです。本信に記載されたすべての統計は、統計的信頼区間の範囲内にあります。たとえば、2013年の世界での5歳未満児死亡数は630万人との推計の統計的信頼区間は、6.1〜6.7となっています。
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