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1998年の大使就任以来、17カ国18回目となるユニセフの現場への訪問。アグネス・チャンさんが、2013年12月に勃発した内戦で混乱の続く南スーダンを訪れています。 「シリア」「エボラ」と並ぶ“最優先”の課題ユニセフ(国連児童基金)は、自然災害や紛争などの影響を受けている70を超える国や地域で緊急人道援助活動を展開する中、シリアと周辺国やエボラ出血熱の影響を受けている西アフリカ諸国、昨年アグネスさんが訪問した中央アフリカ共和国と南スーダンを「最重点国/地域」に位置付け、支援要員の派遣や活動資金の確保などに最優先で取り組んでいます。しかし、危機が長引き、また、多くの新たな危機が世界各地で発生する中、南スーダンに対する国際社会の関心は少しずつ遠のき、子どもたちが置かれている状況は言うまでもなく、活動資金の確保などの面でも厳しい状況が続いています。
2011年の南スーダンの独立・建国は、長年にわたって紛争が繰り返されてきたスーダン南部に平和や希望をもたらす新しい時代の幕開けとして歓迎されました。しかし、国家として誕生して僅か3年ほどで、再び武力衝突が発生。現在約200万の人々が、国の内外で不自由な避難生活を強いられています。独立を挟んで順調に進んでいた子どもの兵士の解放や社会復帰への活動は更に困難になっており、現在、少なくとも1万2,000人もの子どもたちが、武装勢力や民兵組織などに徴用されているとみられています。また現在、少なくとも武力衝突が発生する以前の約2倍にあたる22万9,000人の子どもが重度の急性栄養不良に陥っていると推定され、さらに、紛争によって食糧生産や人道支援活動が阻害されているため、「今後、最悪の食糧不足に直面する可能性がある」(ユニセフの現地代表)といった声も出ている状況です。 「とにかく学校に行きたいんだ」
5日朝、アグネスさんは、首都ジュバから国連軍のヘリコプターで1時間半ほどのジョングレイ州ピボールに移動。そこから更に、ユニセフの4輪駆動車で悪路を1時間あまり走ったレコングレという村でユニセフが展開する、民兵組織や武装勢力から解放された子どもたちの社会復帰支援施設を訪問しました。 この施設で支援を受けている子どもたちを解放したのは、「コブラ派」と呼ばれる民兵組織。1万人を超える兵士の実に25%にあたる2,500〜3,000人が18歳未満の子どもたちで占められていたといいます。ユニセフなどの粘り強い交渉と、社会復帰のための受け皿づくりが実を結び、これまでに1,300人あまりが解放されました。
「今は毎日お腹いっぱいご飯が食べられます」「ちゃんと寝る場所もあります」。この2〜3年の間、銃を持つ生活を強いられてきた8歳から18歳の子どもたちは、当たり前で普通の生活ができることが嬉しいと語ります。そして、アグネスさんが「今、何がしたいですか?」と問うと、子どもたちは異口同音に「とにかく学校に行きたいです」と答えていました。 アグネスさんはジュバへの帰路、子どもたちの解放を進める民兵組織コブラ派のデビッド・ヤオ・ヤオ司令官にも話を聞く機会も得ました。 「兵隊は子どもたちがやるべき仕事ではありません。国際法は勿論、この国の法律もそう決めています」「(私たちの力ではできない)子どもたちを社会に戻すこと。そのための機会をつくってくれたユニセフに感謝しています」(ヤオ・ヤオ司令官) * * *
<報告会のご案内>
アグネス・チャン日本ユニセフ協会大使
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