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ユニセフ 中東・北アフリカ地域事務所
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ユニセフ(国連児童基金)は、中東・北アフリカ地域で急増する紛争や政治的混乱により、1,300万人以上もの子どもたちが学校に行く機会を奪われている、と本日発表の報告書の中で指摘しました。
報告書『戦火の中の教育』(原題:Education Under Fire)は、中東・北アフリカの9カ国*で、暴力が学校に通う子どもや教育システムに与えている、直接的あるいは間接的な影響について、報告しています。時に意図的に行われる学校や教育設備への攻撃は、多くの子どもたちが学校に通わない主な理由の一つです。シリアやイラク、イエメン、リビアだけで、9,000近くの学校が、破壊されたり、避難所となっていたり、紛争当事者たちに占拠されているなどして使用できなくなっています。
それ以外にも、学校への行き帰り、あるいは学校内にいる時でさえ、何が起こるかわからないという恐怖から、何千人もの教師が職を離れたり、親が子どもを学校に行かせないという事態も起きています。
ヨルダンやレバノン、トルコでは、すでに大きな負担を抱えた国の教育設備では、生徒のさらなる増加に対応できず、70万人以上のシリア難民の子どもたちが、学校に通うことができていません。
*中東・北アフリカの9カ国(本報告書対象国):シリア、イラク、レバノン、ヨルダン、トルコ、イエメン、リビア、スーダン、パレスチナ
© UNICEF/NYHQ2014-0894/El Baba |
空爆で瓦礫となった自宅から見つかった教科書を見つめる男の子。(パレスチナ・ガザ地区) |
「紛争は、この地域全体にわたって子どもたちに破壊的な影響を与えています」とユニセフ中東・北アフリカ事務所代表のピーター・サラマは話しました。「学校への攻撃は、物理的なダメージだけでなく、希望や未来を打ち砕かれた生徒たちに絶望感を与えています」
報告書は、最も厳しい状況の子どもたちでも教育を受けられるよう、自己学習のための教材開発や学習スペースを増やすための校舎修復など、広範囲にわたる取り組みにも触れています。しかし、なすすべもなく紛争に巻き込まれている子どもたちや親たちにとって、教育は最優先事項であるにも関わらず、教育ニーズが急激に増大する中でこうした活動のための資金は不足していると、報告書は指摘しています。
特に、シリア危機の影響を受けている子どもたちの教育と保護への国際支援を促進するため、2013年にユニセフがパートナー団体とともに開始したイニシアチブ『失われた世代にしないために』(原題:No Lost Generation Initiative)は、さらなる支援が必要であると述べています。
© UNICEF/NYHQ2014-1771/El Baba |
紛争で破壊されたガザ地区にある学校の前で友達と手をつなぐ10歳の少女。 |
さらに、報告書は国際社会、避難民を受け入れている周辺国政府、政治家、民間セクター、その他パートナーに対して、以下のことを呼びかけています。
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■ 『戦火の中の教育』の報告概要
<国別データ>
© UNICEF/IRQA2015-00002/Khuzaie |
国内避難民のためのキャンプに設置されたテントの学校で授業を受ける子どもたち。(イラク) |
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