【2016年9月23日 アレッポ(シリア)発】
©UNICEF/2016/Nagra |
ユニセフ(国連児童基金)は、昨日、包囲され支援が途絶えていたモアダミエの約7,000人に対し、国連の合同人道支援物資輸送の一部として栄養や保健・衛生分野の支援物資を届けました。
モアダミエは首都ダマスカスから約11キロメートルにある町で、子ども約2万人を含む住民約4万5,000人が暮らします。7月24日以降、この地域に初めて国際機関の支援物資が届けられました。
同日、アレッポの給水施設が爆撃などで運転停止となり、200万人近い住民に水の供給ができなくなりました。この状況を受け、ユニセフ・シリア事務所代表のハナア・シンガーは、以下の声明を発表しました。
* * *
©UNICEF/2016/Nagra |
「またしても、アレッポの約200万人近い住民に対する、給水施設からの水供給が停止しました。
昨夜の激しい空爆により、アレッポ東部の約25万人の住民に水を供給しているバーブ・アル・ナイラブ(Bab al-Nayrab)の給水施設が損傷しました。暴力が続いているため、給水施設に修復チームを送ることができません。また、報復と称して、アレッポ西部の約150万人に水を送っているスレイマン・アル・ハラビ(Suleiman al Halabi)の給水施設の運転が停止されました。
子どもたちから水を奪うことは、彼らを水に起因する感染症の危険に晒し、すでに抱えている日々の生活の苦しみや恐怖を増幅させていくのです。
アレッポ東部の住民は、汚染度の高い井戸水を使うことを余儀なくされます。西部では、既存の深井戸が、安全な代替水源として利用することができるでしょう。ユニセフは、給水トラックによる水供給をアレッポ市全域において実施します。しかし、この措置はあくまでも暫定的な解決策で、長期的に継続できるものではありません。
子どもたちの命を守るために非常に重要なのは、すべての紛争当事者が給水施設に対する攻撃を停止し、バーブ・アル・ナイラブ給水施設の損傷の調査と修復に必要なアクセスを提供し、またスレイマン・アル・ハラビ水道施設の運転を再開することです」
【関連ページ】
シェアする