【2016年10月13日 バンギ(中央アフリカ共和国)発】
中央アフリカ共和国の教育省は、10月12日、カガ・バンドロ(Kaga-Bandoro)において、研修を受けていた教員3名と地域教育センター長が殺害され、父母会の副会長も犠牲になったことを発表しました。
© UNICEF/UNI190222/Bindra |
ユニセフ(国際連合児童基金)に寄せられた目撃者情報によると、武装した男たちが、教員への研修が実施されている中学校を襲撃しました。この研修は、ユニセフによる中央アフリカ共和国の教育システム強化のためのプログラムの一環で、EUの資金提供を受け、パートナー団体であるNGOのInter SOSと協力して実施しているものです。
「男たちは、一般市民に対して受け入れ難い暴力をふるいました。避難民すらも攻撃の対象となっています」とユニセフ・中央アフリカ共和国事務所代表モハメド・マリック・フォールは語りました。「私たちは、中央アフリカ共和国の子どもたちの教育のために日夜努力してきた教員たちが攻撃の対象となった、このような事態に大きな衝撃を受けて、悲しみを感じています」
カガ・バンドロ市では、この数カ月間、複数の暴力事件が起きており、人道支援団体も攻撃や犯罪行為の対象となり、スタッフや活動の縮小を余儀なくされていました。また9月19日に予定されていた学校の新年度の開始は、治安上の問題から延期されていました。
中央アフリカ共和国全土で、多くの学校が備品などの略奪に遭い、武装グループによる占拠や支配下にあるために、数千人の子どもたちが教育の機会を奪われています。
「学校や教育施設は、決していかなる武装グループの攻撃対象になってはなりません」とフォールは強調しました。「全ての子どもたちは安全な学校で教育を受ける権利があり、当然のことながら、生徒たちの教育者であり指導者である教員たちにも同じ安全の確保が必要なのです」
ユニセフは、学校に対する攻撃が国際人道法の深刻な違反であることを改めて強調すると同時に、全ての紛争当事者に国際法を順守し、教育施設への攻撃を中止するよう要求します
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