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日本ユニセフ協会
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ビジネスを巡る子どもの課題
日本企業の取り組みと課題を議論した
日本ユニセフ協会・日弁連共催
連続セミナー報告書を発表

【2016年11月20日  東京発】

(公財)日本ユニセフ協会は、「子どもの権利条約」が国連で採択された日にあたる11月20日、日本弁護士連合会と共催で2015年9月から12月にかけて開催したセミナーシリーズ「ビジネスで守る子どもの権利」の報告書を発表しました。

ビジネスを巡る子どもの課題

ユニセフハウスで開催された、セミナーシリーズ「ビジネスで守る子どもの権利」の様子。

©日本ユニセフ協会/2016

ユニセフハウスで開催された、セミナーシリーズ「ビジネスで守る子どもの権利」の様子。

ユニセフ(国連児童基金)などが2012年に発表した『子どもの権利とビジネス原則』や『国連ビジネスと人権指導原則』(2011年)に基づき5回にわたって開催したセミナーでは、途上国の子どもの課題、国内の子どもの課題、広告とメディアの可能性、子どもの権利と責任ある投資等をテーマに、専門家や法律家、子どもに関する取り組みを行っている企業の方々にご参加いただき、“子どもの権利”に光を当てることで、企業活動と人権の多様な接点を具体的に理解することができること、子どもの権利に関わる取り組みは身近にあること等が明らかにされました。

シリーズを通して得た“学び・教訓”および各回の概要を含む「報告書」は、日本企業にとっての課題-人権リスクの正しい認識や情報開示の推進等-とともに、事業活動や社会貢献活動その他の活動を通して、企業が子どもの権利を尊重・推進し、国内外の子どもの課題の解決に貢献できる様々な可能性や、子どもに着目した取り組みが、市場の開拓や社会からの共感の拡大につながるという視点も示しています。また、日本ではこれまであまり取り上げられてこなかった、子ども(の権利)に焦点をあてたESG投資は、今後の議論が期待される分野です。ぜひ、ご一読いただければ幸いです。

セミナーシリーズからの学び・教訓

  1. “子ども”が具体的に示すビジネスと人権の関係
  2. 身近にある人権問題への取り組みと、大きな社会・国際課題の解決にも資する可能性
  3. 児童労働だけではない子どもへの負の影響
  4. 国内の子どもの課題とビジネス
  5. 情報開示で広がる社会の共感
  6. 子どもの権利を尊重し推進するため、人々をつなぐメディアと広告
  7. ESG投資に子どもの権利を組み込む
  8. フォローアップ

昨年国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」は、ビジネスセクターを、子どもの課題をはじめとする国際社会の課題の解決の重要なパートナーとして位置付けています。日本ユニセフ協会は、今後もユニセフ本部や日本弁護士連合会等の関係団体と協力し、セミナーシリーズで明らかになった課題や可能性についてさらに議論を深めてまいります。その一環として、技術やイノベーションを通じて、企業の皆さまに子どもの課題の解決により積極的に関わっていただくための方法をご紹介させていただく機会を2017年中に設けることも検討しております。詳細については追ってご案内申し上げます。

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セミナーシリーズ『ビジネスで守る子どもの権利』報告書

ダウンロードはこちら

『子どもの権利とビジネス原則』について

2012年3月、ユニセフなどが発表。『ビジネスと人権に関する指導原則』を補完し、企業が子どもの権利を侵害せず、さらに子どもの権利を積極的に推進するためにできることを、10の原則の形で提示しています。企業と子どもの接点を、職場、市場、地域社会・環境という3つの「場」に分けてとらえています。詳細は子どもの権利とビジネス原則をご覧ください。

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