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日本ユニセフ協会
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「パリ原則」から10年
解放された子ども6万5,000人
子どもの徴兵・徴用の終結に向けて
ユニセフ、さらなる行動を求める

【2017年2月21日  ニューヨーク/パリ発】

子どもの徴兵・徴用の終結のための「パリ・コミットメント」/「パリ原則」が10周年を迎え、パリに世界の指導者たちが集結するにあたり、ユニセフ(国連児童基金)は本日、この10年間で少なくとも6万5,000人の子どもたちが武装勢力・集団から解放されたと発表しました。

10年で子ども6万5,000人が解放

南スーダンの首都バンギで、武装グループから解放された子どもたちのそばに立つ兵士

© UNICEF/UNI142246/Matas

南スーダンの首都バンギで、武装グループから解放された子どもたちのそばに立つ兵士。

「10年前、世界は紛争地の子どもたちを保護するための約束をしました。その約束は、6万5,000人の子どもにより良い人生を生きる新たなチャンスを提供する、という行動によって果たされてきました」とユニセフ事務局長アンソニー・レークは述べました。「しかし、本日の会合は、過去に何を達成したかを振り返るためのものではありません。戦争の最中にいる子どもたちを助けるために、今後も引き続きやらなければならないことを確認するためのものなのです」

武力紛争のために徴用・徴兵された子どもに関する正確なデータは、子どもの徴兵が違法な行為であることから確認が困難です。しかしユニセフは、何万人もの18歳未満の男の子や女の子が世界の紛争地で徴用・徴兵されていると推定しています。

  • 2013年以降、南スーダンでは推定1万7,000人の子どもが、中央アフリカ共和国では最大1万人の子どもが、徴用・徴兵されています。
  • 国連とパートナー団体が確認したデータによると、ナイジェリアとその周辺国では、ボコ・ハラムにより徴用・徴兵された子どもが2016年だけで2,000人近くいます。
  • イエメンでは、2015年3月の紛争の激化以降、1,500人近くの子どもが徴用・徴兵されたとの報告を国連が記録しています。

世界に広がる終結の動き

南スーダンで学校に通う元子ども兵士の男の子

© UNICEF/UNI201161/Ohanesian

南スーダンで学校に通う元子ども兵士の男の子。

「パリ・コミットメント」に参加表明をした国の数は、2007年の58カ国から現在の105カ国と10年間で倍増しており、紛争下の子どもの徴用・徴兵を終結するための決意が世界的に拡大していることを表しています。

過去10年間に解放された子どもの数は6万5,000人と推定されます。そのうち2万人以上がコンゴ民主共和国で、9,000人近くが中央アフリカ共和国で、そして1,600人以上がチャドで解放されました。

パリで開催される、武力紛争下の子どもたちの保護に関する閣僚級会議は、これらの動きをさらに加速させるための方法について検討します。議題には、次の要求が含まれています。

  • すべての子どもを無条件で例外なく解放し、子どもの徴用を終わらせること
  • 解放された子どもたちの社会復帰と教育支援のための資金増額
  • 国内避難民、難民および移民の子どもたちを保護するための緊急的行動

「子どもたちが紛争によって影響を受けている限り、私たちも子どもたちのための戦いをあきらめることはできません」とレーク事務局長は述べています。

* * *

 「パリ・コミットメント」と「パリ原則」について

10年前に採択された子ども兵の問題に対処する「パリ・コミットメント」とその包括的なガイドラインとなる「パリ原則」は、武装勢力・集団による徴用・徴兵から子どもたちを保護し、解放された子どもたちの社会復帰を支援し、武力紛争の影響を受ける地域の脆弱な立場にある子どもたちの保護するための助言を提示しています。

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