【2017年11月20日 ニューヨーク/東京発】
世界は進歩を遂げているにも関わらず、今日の世界の12人に1人の子どもの未来の展望は、親の世代が持っていたものより暗いものだとする分析を、ユニセフ(国連児童基金)は11月20日の世界子どもの日に合わせて発表しました。
© UNICEF/UN028799/Tremeau |
ユニセフの分析によると、37カ国に暮らす1億8,000万人の子どもたちは、20年前の子どもたちと比べて、極度の貧困状態に暮らしたり、学校に通えなかったり、あるいは暴力により殺害されたりする可能性が高いことが示されました。
「世界中のすべての両親は、子どもたちが自分たちよりも良い機会に恵まれることを望んでいます。『世界子どもの日』の今日、私たちは、機会に恵まれず、困難な状況にいる子どもたちがどれだけいるのかを明らかにする必要があります」とユニセフ統計・調査・政策局長ローレンス・シャンディ(Laurence Chandy)は述べました。
対象の37カ国における「極度の貧困状態」「基礎教育」「暴力による死」について、ユニセフが予測・分析した結果の一部は以下の通りです。
シャンディは、「技術の急速な進歩により、生活水準が格段に向上している時代に、置き去りにされた何億人もの子どもたちの生活水準は事実上低下し、子どもたちの間での不公平感や、養育者の間での落伍の感情を生み出しています。子どもたちが、自分たちの声が届いていない、未来が不安だと感じていることも、当然のことです」とも述べています。
※分析対象の37か国: ベナン、ボリビア、カメルーン、中央アフリカ、コモロ、コートジボワール、ジブチ、赤道ギニア、エリトリア、グアテマラ、ガイアナ、ギニアビサウ、ヨルダン、イラク、キリバス、レバノン、リベリア、リビア、マダガスカル、マリ、マーシャル諸島、ミクロネシア、パラオ、パラグアイ、モルドバ、ルーマニア、セントクリストファー・ネーヴィス、ソロモン諸島、南スーダン、シリア、トンガ、タンザニア、ウクライナ、バヌアツ、イエメン、ザンビア、ジンバブエ
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© UNICEF/UN069047/Hatcher-Moore |
子どもの権利条約が採択された記念日である11月20日「世界子どもの日」、ユニセフは「#KidsTakeOver」(子どもが世界をジャックする)を合言葉にして、子どもたちの声を世界に届けます。ニューヨークの国連本部をはじめ、世界130カ国以上で、メディア、政治、ビジネス、スポーツ、エンターテインメントの舞台を子どもたちが“ジャック”するイベントを開催します。世界のリーダーが取り組む必要があると感じることについて、そして世界の何百万人もの将来に対して明るい希望が持てない子どもたちのために声をあげるとともに、世界の著名人や指導者たちも子どもたちをサポートします。
■世界中で行われる世界子どもの日イベント
11月18日(土)
*詳細はこちらからご覧いただけます。
11月20日(月)
日本では、
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