【2018年5月10日 ニューヨーク発】
本日、「教育を攻撃から守る世界連合(Global Coalition to Protect Education from Attack:GCPEA)」が新たな報告書“Education under Attack 2018”を発表したことに関して、ユニセフ事務局次長代理シャヒーダ・アズファールは以下の通り述べました。
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© UNICEF/UN0207778/Samoilova |
本日発表された報告書は、今まで忘れられがちだった問題に光を照らす手助けとなるものです。世界中で、子どもたちが攻撃に晒されているのです。
教育の場に対する攻撃で、子どもたちは日々学びに行くことで命を危険に晒しています。親は子どもの教育と安全のどちらを優先させるべきかという、厳しい選択を迫られています。教育の場は子どもたちが学び成長する場所ではなく、恐怖の場所になってしまったのです。
報告書はまた、女の子たちと彼女たちの教育に対する攻撃に、特に問題のあるパターンがあることを示しています。この報告書の調査対象となった半数以上の国々では、女の子たちは学びたいというだけで攻撃を受けています。アフガニスタン、マリ、パキスタンおよびソマリアでは、女の子たちは教育を求めるだけで、硫酸をかけられ、残忍にも拉致され、処刑されることさえあります。忘れてはならないのは、学校の寮で就寝中に拉致されたチボックの女の子たちです。依然として100人以上の女の子たちが行方不明のままです。
© UNICEF/UN0200339/Meerzad |
グローバル・コミュニティの一員として、私たちは自問しなければなりません。子どもたちが学ぼうとすることで拉致され命を奪われるとき、危険が大きすぎるために親が子どもの学ぶ機会を拒否しなければならないとき、紛争当事者が意図的に学校や病院を攻撃するとき、学校が軍事拠点として使用されるとき、私たちの人間性はどうなってしまったのか、と。
私たちが憤るだけでは十分ではありません。私たちの怒りだけでは何も変わらないのです。
この大きな問題には、すべての子どもたちに教育を提供するための、私たちの憤りに見合った政治的解決、新たな投資、そして新たな決意が求められているのです。
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