【2018年11月28日 ニューヨーク発】
メキシコと米国の国境における移民の子どもの状況が悪化する中、ユニセフ(国連児童基金)は下記のとおり声明を発表しました。
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© UNICEF/Mexico |
ユニセフは、メキシコを移動中の、あるいは米国の移民当局に難民申請をするためにティファナの米国境沿いで待っている移民の子ども1,000人以上の安全と健康に深く苦慮しています。
これらの子どもたちは、栄養、教育、心理社会ケアや保健ケアなど、彼らの健康を保つ上で必要なサービスの多くを受けられないでいます。また、彼らはまた、移動中、または密集した仮設キャンプや国境付近の一時滞在施設において、搾取、虐待や人身売買のリスクにも晒されています。
彼らは、中米北部地域の母国での暴力、恐喝、深刻な貧困、そして機会の欠如から逃れてきた果てに、このような困難に直面しています。
子どもはどのような法的身分であっても、何よりもまず子どもなのです。ユニセフは、すべての政府に対して、国際法を尊重し、どのように入国したかに関わらず、ふるさとを追われた子どもたちへの迅速な難民申請手続きを保証することを求めます。
ユニセフは地域の政府に対して、家族を引き離すことなく、家族のためのコミュニティを基盤とした管理など移民の収容に代わる実証された方法を用いることを求めます。施設収容や家族の引き離しは、子どもたちに深いトラウマをもたらし、搾取や虐待に晒されやすくなり、長期的に深刻な影響を及ぼす有害なストレスを招きかねません。
最後に、私たちは各国政府に対して、こうした異例の移民問題を引き起こしている貧困、暴力、教育や経済の機会の不足といった根本要因に取り組む努力を新たにするよう強く求めます。このような根本原因に長期的に意味のある方法で取り組まない限り、家族や子どもたちは安全とより希望の持てる将来を求めて、ふるさとを後にし、非公式な移民経路を取らざるを得なくなるのです。
ユニセフは、ふるさとを追われた子どもたちに対して、必要な支援やサービスが確実に提供され、彼らの権利が守られるように、地域のすべての政府と協力していく用意があります。
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