【2019年11月20日 ニューヨーク/パナマ発】
ユニセフ(国連児童基金)は本日、子どもや若者が、自らの権利への関心を高め、理解を深めることを目的として開発したゲームアプリ「Right Runner(ライツランナー)」を発表しました。ユニセフがこうしたゲームを発表するのは初めてで、本日11月20日「世界子どもの日」と、子どもの権利条約採択30年を記念するものです。子どもの権利条約は現在、世界で最も多くの国と地域で締約されている人権条約です。
© UNICEF/UNI225801/ |
「子どもや若者が自分の権利について学ぶうえで最も記憶に残るのは、遊びを通じた方法です」と、ユニセフ・ラテンアメリカ・カリブ海諸国地域事務所代表のバーント・アーセン(Bernt Aasen)は述べました。「子どもの権利条約採択から30年、この新しいアプリ、楽しく、革新的でインタラクティブなツールで、子どもや若者は自分たちに影響を及ぼす問題を解決していくための力を身につけることができます」
ユニセフ・ラテンアメリカ・カリブ海諸国地域事務所、Nexus Studios、若者たちが共同で制作したこのアプリは、5つのステージでプレイヤーが走るエンドレスランゲームとなっています。各ステージでは、遊ぶ権利、学ぶ権利、清潔で安全な環境で暮らす権利、暴力から守られる権利、参加する権利といった、それぞれの権利に焦点を当てており、これらはすべて条約に詳述されている権利です。ゲームは、Apple StoreやGoogle Playから無料でダウンロードできます。
© UNICEF/UNI225800/ |
Right Runner(ライツランナー)で、プレイヤーは旅に出て、障害物のある旧市街をスケートボードで走ったり、通学路を歩いたり、大規模な洪水のなか避難したり、危険な街をジャンプしたり滑ったりしながら、ステージを進んでいきます。最終ステージでは、山の頂上に登って、プレイヤー自身の声を人々に届けることができます。
プレイヤーが自らの権利を主張し、守るためには、さまざまな障壁をクリアし、ゲームに登場する他のキャラクターと協力し合わなければなりません。ラテンアメリカ・カリブ海諸国が舞台として設定されています。
「世界中の若者が変化を求めて闘っていることに触発されました」と、Nexus Studiosのクリエイティブディレクターであるデボラ・キャスウェル(Deborah Casswell)は述べました。「ライツランナーは、一人ひとりの子どもが持つ自身の権利のために闘い、変化の担い手になる力を称えるものです」
© UNICEF/UN0278781/Bindra |
子どもの権利条約によって、子どもたちの置かれている状況は過去30年で大きく進展しました。しかし、多くの子ども、とりわけ最も弱い立場に置かれた子どもたちは、いまだにその恩恵を受けていません。すべての子どもと若者は、どこに住んでいようと、誰であろうと、権利を持っています。
ラテンアメリカ・カリブ海諸国は、依然として世界で最も不平等な地域の1つであり、子どもたちの多くは不利な立場に置かれ、置き去りにされ、社会サービスや保護へのアクセスが妨げられています。
この地域の子どもの5人に2人が少なくとも1つの権利を奪われていることをデータは示しています。 0歳から14歳の子ども約7,200万人が貧困下に暮らしており、1,260万人の子どもと若者が学校に通えていません。
* * *
注記:
Right Runner(ライツランナー)は、ユニセフ・ラテンアメリカ・カリブ海諸国地域事務所、およびロンドンとロサンゼルスに拠点を置く映像制作プロダクションNexus Studiosが共同で開発しました。 Nexusのアーティストチームは、プレイヤーが共感でき、子どもの権利条約を実体験化できる視覚言語を設計・作成しました。地域の特徴を活かし、キャラクターや視覚・音声素材の制作を行いました。
このアプリは、子どもや若者に影響を与える活動に従事するユニセフに助言することを目的としたユニセフのグローバル・ユース・カウンシルを含む、若者たちによってテストされました。さらに、Nord Anglia Education Network Schoolsの70人の生徒がテストし、ゲームへのフィードバックを行いました。ゲーム内で発信される声は、子どもの権利教育の取り組みをユニセフと定期的に連携して行っている学校の生徒たちの声です。
* * *
※Right Runner(ライツランナー)アプリ(英語・スペイン語)は、AppleおよびAndroidデバイスでダウンロードいただけます(無料)。
※ウェブブラウザ上でもプレイいただけます。
【関連ページ】
シェアする