【2019年11月27日 キンシャサ(コンゴ民主共和国)発】
アフリカ中央部のコンゴ民主共和国ではしかの流行が続き多くの乳幼児が命を落としていることを受け、ユニセフ(国連児童基金)・コンゴ民主共和国事務所代表のエドゥアルド・ベイグベデルは以下の声明を発表しました。
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© UNICEF/UN0270015/Prinsloo |
コンゴ民主共和国では今年の初めからこれまでに、5,000人以上がはしかで死亡し、その90%以上が5歳未満の子どもでした。
同国東部で2,000人以上の命を奪ったエボラ出血熱の流行は、長く国際社会の注目を集めていますが、その2倍以上もの命を奪っているはしかの脅威に関して、大きく報道されない状況が続いています。
最も影響を受けている地域における、暴力と治安の悪化、保健ケアへのアクセスの欠如、ワクチンや医療キットの不足は、何千人もの子どもたちが予防接種を受けることができず、命にかかわる結果をもたらしかねないことを意味します。文化的信条や伝統的な医療行為も、子どもたちがはしかワクチンを接種し、症状があれば治療を行うことを妨げてしまうことがあります。
多くの課題はありますが、私たちには、安全で効果的で、手頃な価格のワクチンではしかを予防するための手段と知識があります。重要なのは、どこにいるかに関わらず、すべての子どもに予防接種をすることです。
ユニセフとパートナーは、最も影響を受けている地域ではしかの予防接種キャンペーンを実施し、また治療のための医薬品を診療所に提供しています。これまでに、抗生物質、経口補水塩、ビタミンA、その他の医薬品を含む1,317のはしか医療キットを、大きな影響を受けている保健区に届け、合併症のある子どもの治療を支援してきました。
しかし、こうした措置は短期的な解決策に過ぎません。国の予防接種プログラムとより広範な保健ケアシステムの強化に大規模な投資をすることが、この国の子どもたちの健康と幸福を保証するために重要なのです。
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