【2020年4月21日 東京発】
新型コロナウイルスの感染拡大の影響が世界に広がっています。日本でも緊急事態宣言が出され、人との接触を極力減らすことや距離をとることが要請され、休校、休業やテレワーク要請など、社会にはこれまでになかったような変化が起きています。
世界のどこかで起きる問題が、こんな形で自分たちに影響を及ぼすようになること、そして予想もつかないことが実際に起こるということを、いま、子どもたちは、初めて経験しています。
© UNICEF/UN0269959/Quarmyne |
新型コロナウイルスの脅威にさらされているおよそ200の国ぐに。必要とされる感染予防策は日本も他国も同じです。しかし、世界には、手洗いをするための水も石けんもないという地域があります。子どもたちが外に出てわずかな日銭を稼げなければ飢えてしまう家庭もあります。紛争下で暮らす多くの子どもたちには必要な医療も届きません。同じ脅威にさらされていても、命を守る対策に、こんなにも差が出る現実もあります。
日本で65年前にはじまった「ユニセフ学校募金」は、日本の子どもたちに「世界」を知らせ続けてきました。
活動を進めるため、全国の教育委員会のお力をお借りして、全国の学校に春と秋の年2回、世界の子どもたちの状況を学ぶことのできるユニセフ資料をお送りしています。また、さまざまな学習にも役立てられるウェブサイトでの情報発信なども行い、学校の活動をサポートしています。
今春も、新しい資料が完成し、みなさんの学校にお届けしています。
休校が明け、今の状況が少し落ち着き、日本の子どもたちの大切な日常が戻ってきたとき、学校に届いたユニセフのポスターを見て、同じ空の下で同じ困難を経験している世界の仲間たちに思いを馳せ、自分達ができることを考えてくれたらと願っています。
今年も5月頃に、全国の学校・幼稚園に、ユニセフ募金活動やSDGs学習、国際理解教育などにお使いいただける各種資料やDVD教材をお送りしています。お送りしている資料の内容や詳細は以下でご確認いただけます。
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さて、全国各地、たくさんの学校や幼稚園、保育園からご支援をいただいているユニセフ学校募金ですが、実は65年もの歴史があることをご存知ですか?
©日本ユニセフ協会 |
ユニセフは、第二次世界大戦で傷ついた子どもたちの支援のために、1946年の国連総会で創設されました。戦争の被害を受けた日本の子どもたちにも、1949年から15年間、ユニセフから、粉ミルク、衣類の原料となる原綿、医薬品などの支援が届いていました。
ユニセフからの支援を受けた日本の学校の子どもたちは、そのお礼を記した手紙に、大切なお小遣いの中から10円玉の募金を添えました。このことがきっかけとなり、外務省と文部省そして厚生省(当時)のご協力の下に1956年に始まったのが、今年第65回目となる「ユニセフ学校募金」。日本のユニセフ募金は、子どもたちのお礼の気持ちから始まったのです。
学校にお送りしている資料だけでなく、ウェブサイトでも調べ学習にお使いいただける様々なコンテンツを発信しています。
◆子どもと先生の広場
世界の子どもたちの現状、子どもの権利条約、SDGs(持続可能な開発目標)が子ども向けに解説されています。学校でのユニセフ活動や、資料、貸出教材等もこちらからご覧ください。
◆オンライン授業~教えて!ユニセフ先生~
普段、日本全国の学校を訪問している「ユニセフ先生」が、世界のさまざまなところで暮らしている子どもたちを紹介します。
◆SDGs副教材「私たちがつくる持続可能な世界~SDGsをナビにして~」ポータルサイト
SDGs(持続可能な開発目標)の学習にご活用ください。
外務省とともに制作したSDGs副教材は、毎年秋に全国の中学校に3年生の生徒数分をお届けしています。
特設サイトでは副教材をPDFでダウンロードできるほか、「国内外の課題や取り組みを見る」からは、副教材に使われているデータや事例をクリックすることができ、より深い学びを得ることができます。
お問合せ先 日本ユニセフ協会 学校事業部 TEL:03-5789-2014 FAX:03-5789-2034 その他の資料・教材はこちら |
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