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日本ユニセフ協会
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パレスチナ
家屋破壊の中止と国際法の尊重を OCHA、OHCHRとの共同声明

【2021年2月5日  エルサレム発】

ユニセフ(国連児童基金) ・パレスチナ事務所特別代表ルシア・エルミ、被占領パレスチナ地域の国連人道問題調整事務所(OCHA)代表Sarah Muscroft、および同地域の国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)代表James Heenanは、パレスチナにおける住宅などの破壊について、以下の声明を発表しました。

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家屋破壊の中止と国際法の尊重を

3機関の代表は昨日、パレスチナのヨルダン川西岸地区のヨルダン渓谷北部にある、ベドウィンのコミュニティHumsa al Bqai’aの人々と会談しました。2月1日と3日には、35人の子どもを含む60人が家を追われ、イスラエル軍によって持ち物が押収されたり、破壊されたりしました。押収された物品の中には、2020年11月に、一度の破壊行為としては2009年以来最多の83棟の建物が破壊されたことを受け、人道支援として彼らに提供したテントが含まれていました。

破壊と没収は、人々がその地域からの立ち退きを口頭で命じられた後に行われましたが、コミュニティは残留を希望することを表明しており、裁判所に上訴し、別の場所への移動提案を拒否してきました。このようにコミュニティが移動を迫られている状況は、強制移動となるリスクがあり、国際法違反になります。

人道機関はまた、学校などの破壊についても、一貫して懸念を表明してきました。ヨルダン川西岸地区南部Um Qussaにある1校は現在、取り壊しの危機に瀕しており、これは50人の子どもたちに影響を及ぼすことになるでしょう。ベドウィンの子どもたち、特に女の子は、人権侵害の被害を最も受けやすい状況にあります。現在、5,200人の子どもたちが通う53の学校が取り壊し命令を受けていますが、保護、安全、福祉における子どもたちの権利は、どんなときも守られなければなりません。

人道支援機関は、家屋破壊の影響を受ける人々に引き続き手を差し伸べるとともに、人々の尊厳が守られ、国際法を尊重するよう呼びかけます。

 

注記:

1970年代以降、イスラエルはヨルダン川西岸地区の約18%、C地区の約30%を軍事訓練のための「射撃区域」と宣言しています。Humsa al Bqai’aは、38の牧畜を営むベドウィンコミュニティの一つです。これらのコミュニティは、その一部或いはすべてが「射撃区域」内にあり、教育や保健サービス、水、衛生設備、電気などのインフラへのアクセスが限られ、西岸地区で最も脆弱なコミュニティの一つとなっています。

東エルサレムを含む西岸地区では、2009年以降、パレスチナ人が所有する建物が約7,400棟破壊された結果、1万1,000人以上の人々(複数回避難した人も含む)が自宅を追われたと推定されています。2021年に限っても、少なくとも152棟の建物が破壊され、そのうち37棟は支援団体の提供したもので、少なくとも184人のパレスチナ人が家を失っています。建物の建設にはイスラエル当局が発行する許可証が必要ですが、制限が厳しく差別的な体制のために、パレスチナ人はほとんどその許可を得ることはできません。それにも関わらず、許可がないという理由で破壊される家屋も少なくありません。取り壊しによって、パレスチナ人が自分の家を離れざるを得ないようにしているのです。

 

■ 2020年11月の取り壊しの後、国連人道支援コーディネーター臨時代理Yvonne Helleが発表

した声明は、こちらをご覧ください。

■ 取り壊しに関する詳細なデータについては、こちらをご覧ください。

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