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日本ユニセフ協会
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ソマリア:命を守るコールセンター
新型コロナの正確な情報を提供 人々のライフラインに

【2021年4月6日  ソマリア発】

ソマリアの首都モガディシュにあるコールセンターでは、感染予防や各症状への対応についての方法や、医療機関を受診するタイミングなど、正確な情報を提供しています。ソマリア全土で提供しているこのサービスは、新型コロナウイルス(COVID-19)から自分自身や家族を守ろうとする多くの人にとってのライフラインとなっています。

命を守るコールセンター

新型コロナ対応コールセンターで電話に対応する、アブディラシド・アリ・ウェリエさん

© UNICEF/UN0435999/Taxta

新型コロナ対応コールセンターで電話に対応する、アブディラシド・アリ・ウェリエさん

 

「9カ月前からこの仕事を始めました。電話応対のトレーニングを受け、困難な状況にある相手を気遣い、感染が疑われる人の記録をつけていく方法を学びました」と話すアブディラシドさんは、コールセンターで働くスタッフの一人です。

アブディラシドさんの他にも、同僚のスタッフやボランティアが、ソマリアの国中からかかってくる電話1件1件に真摯に対応しています。同僚のアブドラさんは、「電話の相手に質問するときは、身体の状態、居場所、年齢、そして呼吸はしっかりできているかを尋ねます。もし息切れしているようなら、すぐに救急車を手配します」と説明します。

24時間体制で、正確な情報を伝える

アフメド・イブラヒム・アブディさん

© UNICEF/UN0436010/Taxta

アフメド・イブラヒム・アブディさん

 

ユニセフは、コールセンターのスタッフ配置のための資金面の支援に加えて、スタッフが問い合わせに対応する際に必要な、タイムリーで正確な情報やガイダンスを提供しています。シンプルで効果的、かつ正確な情報を提供することは、人々の正しい認識向上に不可欠です。

「最も多い問い合わせは、ウイルスに感染した際の症状についてです。また、感染した際にどのような治療方法を受けることができるのかに関する質問も多いです。私たちは、電話をかけてきた人たちに、自分たちでできる感染予防対策や、免疫力を高める方法について話しています」と、コールセンターで応対するアフメドさんは話します。

新型コロナ対応コールセンターの様子

© UNICEF/UN0435992/Taxta

新型コロナ対応コールセンターの様子

 

センターを運営する管理者の一人、アブディナジャさんは、「24時間体制でコールセンターを運営しています。スタッフは高度なトレーニングを受けていて、昼夜を問わず対応しています。1日に1万5,000件から1万8,000件の電話があり、約5,000人から8,000人が新型コロナウイルス感染症に関するアドバイスを受けています」と説明します。電話をかけてきた人々の中で、重篤な症状が確認された人は、モガディシュの2つの病院に紹介されます。

「何千人もの人に自宅待機のアドバイスをする一方で、重篤な症状の人とは頻繁に連絡を取り、必要に応じてすぐに救急車を手配してきました。それぞれの状況に応じたアドバイスを提供することで、病院が人で溢れかえる状況を防ぐことができます」と、アブディナジャさんは話します。

ソマリア全土で展開されるこのコールセンターサービスは、ユニセフとパートナー団体の支援のもと、ソマリア保健省が無料で提供しています。

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