2021年11月4日カブール(アフガニスタン)発
アフガニスタンにおいて、子どもが爆発物の被害に遭ったことを受け、ユニセフ(国連児童基金)事務局長のヘンリエッタ・フォアは以下の声明を発表し、爆発性戦争残存物の子どもへのリスクについて警鐘を鳴らしました。
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半年で460人以上の子ども、紛争関連死
11月3日朝、アフガニスタン北部のクンドゥズで、家の中で爆発物が爆発し、女の子4人と男の子2人を含む家族9人が死亡したと報告されました。他に3人の子どもが負傷しました。
報告によると、子どものひとりが、家の隣の畑で不発弾を見つけ、知らずに家の中に持ち帰ったとのことです。
子どもたちは特に爆発性戦争残存物の被害に遭いやすいのです。子どもたちは、爆発物を見分けることができないため、爆発物で遊んでしまったり、わずかな収入を得るために爆発物を利用しようとしたりすることが多く、彼らとその家族を大きな危険に晒してしまいます。
今回の事件は、爆発物や戦争残存物を取り除き、それらの危険性に対する地域社会の危機感を高めることが緊急に必要であることを示しています。
子どもたちの死亡者数の増加は、子どもたちが自分たちの責任ではない紛争の代償を払い続けていることを、如実に示しています。今年に入ってから最初の6カ月間で、460人以上の子どもたちが紛争の影響で死亡しました。これは、国連が確認できた死亡者数のみです。
ユニセフは、すべての関係者に対し、子どもや市民を守るためにあらゆる努力をするよう求めています。あらゆる状況において、子どもたちの安全と保護を第一に考えなければなりません。
■ ユニセフ「人道危機緊急募金」ご協力のお願い
世界中で起きている紛争や武力衝突、感染症の流行など人道危機に苦しむ子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。その活動を支えるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「人道危機緊急募金」を受け付けております。アフガニスタンの子どもたちを含む、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるために、ご協力をお願い申し上げます。