2021年12月10日ニューヨーク発
ユニセフ(国連児童基金)は、ヘンリエッタ・フォア事務局長の後任として、キャサリン・ラッセル氏が就任するとのアントニオ・グテーレス国連事務総長の本日の発表を歓迎します。
ユニセフ新事務局長就任
ラッセル氏は、十分なサービスを受けていない世界中のコミュニティを力付ける革新的な政策の開発、人道危機などから女性と女の子を守るための強い影響力のあるプログラムの推進、多様な人材の育成と管理、幅広いイニシアチブへの資源および政治的支援の動員などに、数十年にわたり携わってきた経験を有しています。
彼女は現在、米国大統領補佐官およびホワイトハウスの大統領人事局長を務めています。2013年から2017年まで、米国国務省の国際女性問題担当大使を務めました。その間、女性問題を米国のあらゆる外交政策に絡め、45カ国以上で米国の代表として活躍し、各国政府や多国間組織、市民社会と協力して活動を行いました。また、画期的な『10代の女の子を力付けるための米国グローバル戦略(原題:U.S. Global Strategy to Empower Adolescent Girls)』の立案者でもありました。
それ以前は、ホワイトハウスでのバラク・オバマ大統領の副補佐官、米国上院外交委員会の国際女性問題担当シニア・アドバイザー、米国司法省の副司法次官、上院司法委員会のスタッフ・ディレクターなどを歴任しました。2020年に政府機関に再就職する前は、ハーバード・ケネディスクールで政治研究所フェローとして教鞭を執っていました。また、女性外交政策グループ(the Women’s Foreign Policy Group)の理事会共同議長、ウーマン・フォー・ウーマン・インターナショナル(Women for Women International)のボードメンバー、セサミストリート・アドバイザリーボード(the Sesame Street Advisory Board)のメンバー、NPO法人KIVAアドバイザリー・カウンシル(KIVA Advisory Council)のメンバー、トムソンロイター財団(Thomson Reuters Foundation)のトラスト・ウーマン・イニシアチブ(Trust Women initiative)のメンバーなども務めています。
4人目の女性の事務局長
ボストン大学では非常に優秀な成績を修めて哲学の学士号を取得し、ジョージ・ワシントン大学ロースクールでは法務博士号を取得しています。
ユニセフ事務局長のヘンリエッタ・フォアは「キャサリン・ラッセル氏は、豊富な専門知識や助言をユニセフの活動にもたらしてくれるでしょう。知識や経験、子どもや女性への深い思いやりを持つ彼女のような人物に事務局長を引き継ぐことができ、光栄に思います。ユニセフと世界の子どもたちのことを、彼女のリーダーシップに託すことに、疑いの余地はありません」と述べています。
国連リトアニア大使でありユニセフ執行理事会議長のリーティス・パウラウスカスは「キャサリン・ラッセル氏を温かく迎え入れるとともに、一緒に働けることを楽しみにしています。ユニセフ執行理事会は、彼女が重要なリーダーシップを発揮できるように、全面的にサポートします」と述べました。
ラッセル氏は年明け早々に新しい職務に就きます。75年の歴史をもつ2万人規模の組織であるユニセフを率いる8代目事務局長であり、女性の事務局長としては4人目となります。