2022年1月17日スバ(フィジー)発
ユニセフ(国連児童基金)・太平洋島嶼国事務所は、トンガ政府およびパートナーとともに、火山噴火と津波の被害を受けた子どもたちや家族に、命を守る緊急支援を提供する準備を整えています。
火山噴火と津波の被害
ユニセフ・太平洋島嶼国事務所代表のジョナサン・ヴェイチは「私たちはすでに、火山噴火と津波の被害を受けたトンガ政府やトンガで暮らす人々に対し、人道支援を提供できる状態にあります。ユニセフはトンガ政府からの支援要請があれば、政府、市民社会組織、その他の開発パートナーと協力し、被災した子どもたちや家族に、きれいな水や緊急の保健・医療物資を提供するなど、現地での迅速な対応に努めます」と述べました。
トンガのフンガ・トンガ フンガ・ハアパイ火山は、数週間ほど火山灰を放出した後、1月15日に激しく噴火しました。衛星画像では、火山灰、蒸気、ガスが幅5kmにも及ぶ噴煙となり、火山の上空およそ20kmにまで達していることが確認されています。この噴火によって、数分以内に1.2mの津波が発生し、トンガの首都ヌクアロファの沿岸地域に押し寄せました。また、フィジー、サモア、バヌアツ、オーストラリア、ニュージーランド等にも津波警報が出されました。
国土の大部分に1~2cmの火山灰が積もり、水や食料の供給、大気環境に悪影響を及ぼしています。今後数日間は、清潔な水へのアクセスが当面の優先事項となるでしょう。1月15日以降、通信回線は遮断されており、被害状況に関する情報を入手しにくい状態にあります。
緊急支援の準備整う
トンガ政府によって支援ニーズの確認がされ次第、ユニセフはフィジーとブリスベンの倉庫から、備蓄していた緊急支援物資を輸送する準備を整えています。これには、水と衛生キット、水容器や水バケツ、水質調査キット、防水シート、レクリエーションキット、テントなど、すぐに配布できる必要不可欠な物資が含まれています。
トンガでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックの影響で、現在も国境が閉鎖されていますが、ユニセフはトンガ政府や現場パートナーと協力して、子どもたちや家族が緊急に必要としている支援を提供できるよう取り組んでいきます。
※ 本プレスリリースは2022年1月17日(月)午前時点の情報を元にしています。