2023年2月10日東京発
2月13日は、「世界ラジオの日(World Radio Day)」。
1946年のこの日、創設間もない国連が、当時の5つの公用語(英語、スペイン語、中国語、フランス語、ロシア語)でのラジオの国際放送を始めました。ごく一部の国を除いてテレビなどなかったこの時代。「国連ラジオ(United Nations Radio、UN Radio)」は、ニュースや特集番組を通して、国連の声を世界中の人々に届けました。
人道支援の「命綱」
英語の「ラジオ」(Radio)には、無線通信機器を使った通信も含まれます。途上国でもスマホが当たり前のように使えるようになった今でも、紛争地や自然災害の被災地では、車に積まれた無線機やトランシーバーは、ユニセフ職員の、そして人道支援活動の“命綱”です。
今月6日にトルコ・シリア国境付近で巨大地震が発生した際も、地元のアマチュア無線家たちが、非常緊急通信のために特定の周波数を空けておくよう呼びかけていました。
誰も取り残さない、ラジオ
「国連ラジオ」から77年。インターネットを通じたラジオ配信も当たり前になった今、国連によれば、ラジオは、いまだに世界で最も広く利用されているメディアなのだそうです。
「緊急時の情報伝達や災害時の救援活動において重要な役割を担っているのはもちろんのこと、低コストで、教育レベルの違いや住んでいる場所に関係なく、最も多くの人々に、ニュースや娯楽・教育番組などの様々な情報を届けることができるラジオは、多様なコミュニティを反映し、多様な視点を提供し、建設的な対話を促進する場を提供することができる」。国連教育科学文化機関(UNESCO)は、今の時代のラジオを、このように評価しています。
2023年のテーマ「ラジオと平和」
今年の「世界ラジオの日」のテーマは、「Radio and Peace(ラジオと平和)」。ラジオが紛争予防や平和構築に果たす役割に焦点を当てます。
日本ユニセフ協会でも、ユニセフを身近に感じていただけるエピソードをご紹介する「ラジオ・ユニセフ」を配信しています。ぜひお聞きになってみてください。