2023年10月2日ワガドゥグ(ブルキナファソ)/ダカール/ニューヨーク発
ブルキナファソの2023~2024年の新学年度の初日にあたり、ユニセフ(国連児童基金)は、同国の一部地域で続く暴力と治安の悪化により、少なくとも、4校に1校に相当する6,149校の学校が閉鎖されたままであることに警鐘を鳴らします。その結果、推定100万人の子どもが学校に行けず、多くの脅威にさらされています。
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100万人の子ども学校通えず
3万1,000人以上の教員と100万人以上の子どもが、身の危険を感じて教室に戻れなくなっています。一方、現在少なくとも230の学校が、5万2,000人以上の国内避難民のための一時的な避難所となっており、何千人もの子どもの教育を受ける機会をさらに狭めています。
ユニセフ・ブルキナファソ事務所代表のジョン・アグボルは「暴力と治安の悪化により、いまだに多くの子どもが学校に戻ることができず、また多くの学校が閉鎖されているのは、由々しきことです。ブルキナファソのすべての子どもが安心して安全に教育を受け、夢を実現できるよう、私たちは活動を継続する必要があります」と述べています。
紛争地域で治安が悪化すると、学校は直ちに閉鎖され、教員や親、子どもたちは家を追われ、どこかに避難場所を見つけなければなりません。しかし、不安定な情勢が続いているにもかかわらず、紛争の影響を強く受けている地域を含め、380万人以上の子どもが学業に戻ろうとしています。
教室に戻すための取り組みを
ブルキナファソの国民教育・識字・国語推進省(MENAPLN)は、ユニセフや他のパートナーとの協力の下、特に北部、中北部、ブクル・デュ・ムゥン、東部、中東部、サヘルなどの治安危機の影響を最も大きく受けている地域で、 子どもたちを教室に戻すための取り組みを強化してきました。
今年だけで、ユニセフは同省を支援し、公式教育、促進的な補習戦略、職業訓練、ラジオ番組による教育を通じて76万3,000人の子どもが教育を受けられるようにし、15万セット以上の教育キットと学用品を配布しました。加えて、3万7,400人の子どもに行き渡るよう、ラジオ番組による教育を受けるためのラジオ受信機2,670台、教材が入った「箱の中の学校」を500セット、レクリエーション・キットや乳幼児期の子どもの発達を支えるECDキット435セットを配布しました。ユニセフはまた、350の新しい学校が「質の高い、子どもにやさしい学校」基準と「安全な学校」手法を導入するための教員研修も支援しました。
約550万人が人道支援必要
また、少なくとも756人の子どもに、対人コミュニケーションおよび平和・社会的結束・ジェンダー促進に関する訓練を行いました。彼らは7万6,800人の親・養育者に対して戸別訪問を実施し、教育の重要性を伝え、多くの同世代の子どもに学校に登録するよう促しています。「学校へ戻ろう」と呼びかける子どもたちのこうした活動は、100万人の親に届きました。
2023年には、ブルキナファソで約550万人が人道支援を必要としており、そのうちの320万人は紛争に巻き込まれた子どもです。200万人以上が暴力のために避難生活を余儀なくされており、その58%が子どもなのです。
人道危機が続く中、課題とニーズは尽きず、リソースは減少しています。2023年の「子どもたちのための人道支援計画(HAC)」に沿って、ユニセフは子どもたちや脆弱な立場にある人々に、命を守る物資やサービスを提供し続けるために、2億2,670万米ドルを必要としています。現在までのところ、集まったのは必要資金の13%のみです。