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日本ユニセフ協会

プレスリリース

ガザ地区の学校への攻撃、10月には64件発生
「学校は戦場の最前線であってはならない」
ユニセフ事務局長

2024年11月8日ニューヨーク

ユニセフ(国連児童基金)とパートナーの最新データによると、ガザ地区では先月、ほぼ毎日2件に相当する少なくとも64件の学校に対する攻撃が確認されました。それらの攻撃により推定128人が死亡したと報告されており、その多くは子どもたちでした。

学校への攻撃は、昨年紛争が勃発して以来、先月に行われたものを含め226件となりました。大半の学校は避難を余儀なくされた子どもや家族の避難場所となっています。この14カ月間で、合計100万人以上の子どもが家を追われています。

空爆を受け、多くの避難民の人々が命を奪われたデルバラハにあるルファイダ学校で、涙を流している子ども(ガザ、2024年10月10日撮影)

© UNICEF/UNI676929/El Baba
空爆を受け、多くの避難民の人々が命を奪われたデルバラハにあるルファイダ学校で、涙を流している子ども(ガザ、2024年10月10日撮影)

「学校は戦場の最前線であってはならない」

ユニセフ事務局長のキャサリン・ラッセルは次のように述べています。「学校は決して戦場の最前線であってはなりません。また、避難場所を探し求めている子どもたちが無差別に攻撃されることも決してあってはなりません。ガザ地区で目にしている恐ろしい光景は、人類にとって暗黒の前例となるでしょう。安全を求めて教室にいた子どもたちが爆撃の犠牲になっており、その人数はこれまでにないほど多いのです。トラウマと喪失感が、子どもたちの間で常態化しています。

最新の推計によると、10月に記録された攻撃のほぼ半数にあたる25件がガザ北部で発生しており、新たな激しい爆撃、大規模な避難、また、充分な支援の欠如により、子どもたちは危機的な状況に追い込まれています。避難所として使用されている学校の一部では、ユニセフなどが栄養不良の子どもへの治療ケアも提供しています。

空爆を受けたデルバラハにあるルファイダ学校は、多くの家族の避難所となっており、ユニセフによって、子どもの栄養不良の治療支援も提供されていた。空爆により命を奪われた人々の中には、ユニセフのパートナーの保健スタッフ2名も含まれる(ガザ、2024年10月14日撮影

© UNICEF/UNI676918/El Baba
空爆を受けたデルバラハにあるルファイダ学校は、多くの家族の避難所となっており、ユニセフによって、子どもの栄養不良の治療支援も提供されていた。空爆により命を奪われた人々の中には、ユニセフのパートナーの保健スタッフ2名も含まれる(ガザ、2024年10月14日撮影

国際人道法では、学校は保護されるべき場所となっています。しかし、2023年10月の戦闘激化以来、ガザ地区の学校の95パーセント以上が部分的に、あるいは完全に破壊されました。少なくとも87パーセントの学校は、再び機能するようになるには大規模な建て替えが必要とされています。

一方、ガザ地区の少なくとも65万8,000人の学齢期の子どもは、あらゆる公式の学習活動を行うことができず、そのことが子どもの将来に不安の影を落としています。子どもたちの生活は精神的な苦痛に押しつぶされ、児童労働や児童婚のリスクも高まっています。

学校に対する攻撃は、それが教育の場であろうと人々の避難場所であろうと、子どもに対する重大な侵害行為です。ユニセフは、子どもに対する重大な侵害行為に終止符を打ち、国際法に従って民間人や民間インフラへの攻撃を止めるよう、すべての当事者にあらためて呼びかけます。また、ユニセフは、ガザ地区における即時停戦とすべての子どもおよび民間インフラの保護をあらためて訴えます。

「この暴力が続く限り、毎日、多くの人々の生活が打ち砕かれ、多くの未来が失われていくのです。紛争の当事者たちは、国際人道法を遵守し、学校や民間施設を保護しなければなりません。子どもたちは危害から守られなければなりません。紛争下にあっても、子どもたちの教育を受ける権利は擁護されなければなりません」(ラッセル事務局長)

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