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日本ユニセフ協会

プレスリリース

子どもの権利の啓発普及キャンペーン
「こどものけんりプロジェクト」報道発表会
開催報告

2024年8月30日東京

日本国内における「子どもの権利」の正しい理解と普及を通じた子どもたちのウェルビーイングの向上に資することを目的に、日本ユニセフ協会はこども家庭庁とともに、子どもの権利の啓発普及キャンペーン「こどものけんりプロジェクト」を今年9月に開始します。その報道発表会を、7月31日(水)にユニセフハウスで開催しました。

子どもの権利の啓発普及キャンペーン「こどものけんりプロジェクト」の報道発表会が、2024年7月31日にユニセフハウスで開催されました。

©日本ユニセフ協会/Amano
子どもの権利の啓発普及キャンペーン「こどものけんりプロジェクト」の報道発表会が、2024年7月31日にユニセフハウスで開催されました。

 

プログラム
開会挨拶 日本ユニセフ協会 専務理事 早水研
ビデオメッセージ ユニセフ 事務局次長 キティ・ファン・デル・ハイデン
来賓挨拶 外務省 国際協力局 今西靖治参事官
「こどものけんりプロジェクト」~概要紹介 日本ユニセフ協会大使 長谷部誠
応援キャラクター ジーン&ケーン
来賓挨拶 文部科学省 大臣官房国際課 国際協力企画室 庄司正人海外協力官
共催者挨拶 こども家庭庁 長官官房 中原茂仁参事官(総合政策担当)

「子どもの権利」の記念の年だからこそ
日本ユニセフ協会 専務理事 早水研

日本ユニセフ協会 専務理事 早水研

©日本ユニセフ協会/Amano
日本ユニセフ協会 専務理事 早水研

子どもの権利条約に日本が批准して今年で30年になります。

しかし、子どもの権利は、あまり良く知られているとは言えず、成人でも2人に1人で、小学校低学年では6人に1人ぐらいに留まります。さらにその多くは、“名前を聞いたことがある程度”とのことです。

こうしたことを背景に、こども家庭庁との共催で「こどものけんりプロジェクト」を開始することにしました。

【ビデオメッセージ】子どもの権利の促進は、ユニセフの基本的な責務
ユニセフ 事務局次長 キティ・ファン・デル・ハイデン 

ユニセフ 事務局次長 キティ・ファン・デル・ハイデン(ビデオメッセージ)

©日本ユニセフ協会/Amano
ユニセフ 事務局次長 キティ・ファン・デル・ハイデン(ビデオメッセージ)

親愛なる皆さま、こんにちは。「子どもの権利」の啓発と普及は、ユニセフの基本的な責務のひとつです。本日は画面を通して、ご参加の皆さまにご挨拶申し上げます。

誠さん、サッカー選手としての22年間の素晴らしいキャリアを心から讃えたいと思います。

ユニセフの同僚から、誠さんがサッカーファンだけでなく、世界中のあらゆる年代の人に愛されていると聞きました。日本ユニセフ協会大使として誠さんが活動してくださることは、私たちにとって本当に光栄なことです。

引退後の初めての親善大使活動として、このプロジェクトを応援くださることは、大変意義のあることです。これからはコーチとして、若手選手を育てると聞きました。指導者として、父親として、日本ユニセフ協会大使として、若者や子どもたちと多くの時間を過ごすことでしょう。新たなスタートに多くの幸運をお祈りしています。

そして、支援を必要とする子どもたちはまだ大勢います。共に頑張りましょう。

「オール・ジャパンで支えていければ」
外務省 国際協力局 今西靖治参事官

外務省 国際協力局 今西靖治参事官

©日本ユニセフ協会/Amano
外務省 国際協力局 今西靖治参事官

「児童の権利に関する条約」が1989年に採択されてから35周年。1994年に日本政府が批准してから30周年となる記念すべき本年に、子どもの権利の啓発普及を目的としたプロジェクトがスタートするということで、大変嬉しく思っています。

次世代の社会を担う子ども一人ひとりの権利が尊重される世界の実現には、国内はもちろん、国際的な取り組みも重要です。外務省は、人間の安全保障という理念を推進しております。子どもをはじめとする社会的に脆弱な立場に置かれている人々を含め、すべての人が開発に参画し、恩恵を享受できる、多様でインクルーシブな社会を促進すべく、公正性の確保に十分配慮した開発協力を行い、ユニセフを通じた支援も行っています。昨年は、紛争地や、教育の行き届きにくい国々も含め40カ国で、子どもたちを中心に2730万人の人々に支援を届けました。また、世界各地で多くの子どもたちが過酷な状況に置かれているなか、今この瞬間も、ウクライナやパレスチナのガザ地区などでも、母子保健や水と衛生サービスなど、ユニセフとともに人道支援活動を行っています。

そして、日本ユニセフ協会を通じて、日本国民のみなさまからもユニセフへの寄付が多くなされ、世界の子どもたちの生命や生活が支えられています。こうした子どもたちへの支援を実施されてきた方々の一人として、サッカーの日本代表としてご活躍され、2022年には外務大臣表彰を受賞されている長谷部誠さんがいらっしゃることは、皆さんご存知の通りです。

長谷部さんは、2016年から日本ユニセフ協会大使を務められており、そのご経験に基づくメッセージを、外務省の2019年版の開発協力白書に寄せていただきました。その中で、ギリシャの難民キャンプや、バングラデシュのロヒンギャ難民キャンプなどを訪れた際のお話もいただきました。世界の様々な現場を訪れた長谷部さんが、大使を務められていらっしゃることを大変心強く思い、今後のご活躍を期待しています。

長谷部大使もご参加の下で、このたび、「こどものけんりプロジェクト」が新たにスタートすることを大変喜ばしく思っています。 本日の報道発表会には文部科学省とこども家庭庁も参加されており、日本政府全体、オール・ジャパンとして、このプロジェクトを支えていければと思っております。

「子どもの権利を広く知っていただく」
長谷部誠 日本ユニセフ協会大使、ジーン&ケーン

©日本ユニセフ協会/Amano
長谷部誠 日本ユニセフ協会大使と、ジーン&ケーン

報道発表会には、プロサッカー選手として現役を今年引退された、長谷部誠日本ユニセフ協会大使が登壇し、これまでの大使としての活動を振り返りました。 < 詳しくはこちらの記事へ >

そして、「こどものけんりプロジェクト」応援キャラクター、ジーン&ケーンとともに、プロジェクトの紹介がおこなわれました。対話形式のままご紹介します。

長谷部大使
「こどものけんりプロジェクト」を一緒にやってくれる、新しい仲間を紹介します。ジーンとケーンです!

「こどものけんりプロジェクト」応援キャラクター、ジーン&ケーン

©日本ユニセフ協会/Amano
「こどものけんりプロジェクト」応援キャラクター、ジーン&ケーン

ジーンケーン
どーも! ジーンです! ケーンです! ふたり合わせて、ジーン&ケーンです!

僕たちは、子どもの声を聞いて、それをおとなに届けたり、子どもにとって大切な情報を取材して、発信する「記者コンビ」なんだー!

ちなみに、ジーンは、すぐに“ジーン”と感動しちゃう、心優しい子!ケーンは、“ケン”とつく言葉に反応して、素早くケーン索しちゃう、熱血マン! ちゅうことで、みなさん、どうぞよろしくお願いしまーす!

長谷部大使
ジーンとケーンがこのテンションなんで、僕もこのテンションに寄って行かないといけないなと、少し思っているんですけど(笑)。

ジーンとケーンは、「こどものけんりプロジェクト」の応援キャラクターとして、いろんな様々な活動を広げていってくれるっていうことですね?

つづきを読む 

ジーンケーン
そーなんですー。あの、長谷部さん、実は僕たち「子どものケーン利」について、まだそんなに詳しくないんです。

長谷部大使
僕もまだね、正直、そんなに詳しくなくて、これから自分も勉強しながら、ジーンとケーンと一緒にプロジェクトをやっていきたいなと思っているんだ。

ジーンケーン
うわぁ~。長谷部さんもこれから勉強するって言ってたから、ちょっとホッとしたよね。

でねでね、早速「子どものケーン利」についてケーン索して、調べてみたんだけど、これは、子どももおとなも知っとかないといけない事じゃん!ってことばかりだったんだよね。

安全に成長できることとか…
差別がなく暮らせることとか…
おとなは、子どもにとって一番良いことを考えなきゃいけないとか…

僕たち子どもの意ケーンを聞いてもらえる社会とかとか。素敵なことがいっぱい!

だから、長谷部さん、一緒に子どものジーン!ケーン!の理解を広めていきましょう!

長谷部大使
そうだね。そのテンションについて行けるように(笑)、僕も頑張ります!

ジーン
ちょっと温度感感じるけど。

長谷部大使
(笑)

ジーン
こっから、いっぱい仲良くなれたらなと思ってます。

長谷部大使
そーだね。これは、子どもだけじゃなくて、僕たちおとなも、やっぱり関わってゆくことなんで、みんなで一緒にやっていきたいよね。

ジーンケーン
ぜひぜひお願いしまーす!

司会
ジーンとケーンは、今後、プロジェクトの中で、どんなことをしていくんですか?

ジーン
まずは、9月! 日本ユニセフ協会のホームページに、「こどものけんりプロジェクト」の特設ページがオープンするんです!!

©日本ユニセフ協会/Amano

私たちの他にも、Eテレで放送されている人気アニメシリーズ『アイラブみー』のキャラクターたちも参加してるんだよねー。幼稚園や保育園の子から小学校低学年に向けたコンテンツを、アイラブみーのキャラクターたちで。小学校高学年から中高生向けのコンテンツを、わたしたちジーン&ケーンでお届けします。

ケーン
でもって、今後、ここから幼稚園児から中高生に向けたいろいろなコンテンツが配信されます。

この前、僕たちがユニセフさんに「子どものケーン利条約」について、取材に行ってきた映像も配信されるよ。僕たちならではの視点で取材してるから、子どものみんなに伝わりやすい動画になってると思うんだー。

ジーン
弁護士の大谷さんにお話聞いたんだけど、すごい優しくて、まさに、“ジーン”でした。

ケーン
本当にわかりやすくって、いい取材ができたよね。

ジーン
それ以外にも、なんと、未就学児向け、小学生向け、中高生向けの、授業で使ってもらうための映像や指導案。さらに!「こどものけんりプロジェクト」のテーマソングも発表されるんです!

ケーン
そーなんです!これ、とっても素敵な歌なんだよね。ああ、早く聴いてもらいたいなー!歌の配信は9月の予定です。皆さんぜひ...

ジーンケーン
チェックしてみてくださーい!

司会
「子どもの権利」の理解を深めるためのコンテンツが、今後、いろいろと配信されていくと聞いていますが、長谷部さんとジーンとケーン、それぞれに、プロジェクトへの意気込みを教えてください。

長谷部大使
僕自身も、2人の子どもの親として、そしてこれから、ドイツで指導者の道に進みます。若い年代の子たちとの関わりが出てくるので、実際の生活の中で色々感じながら、僕も「こどものけんりプロジェクト」を一緒にやっていけたら嬉しいです。

子どもの権利に関して、日本ではまだ認知度が低いと思うので、子どもだけじゃなくおとなにも知ってもらって、プロジェクトを通して多くの人に、知っていただき、考えていただき、そして行動していだたく。このステップをどんどん踏んでいきたいなと思っています。そのために、ジーンとケーンもそうだし、ここにいらっしゃる皆さん、そして多くの人を一緒に巻き込みながら、やっていけたらと思っています。

ジーンケーン
子ども記者、ジーン&ケーンとして、子どもの声をたくさん集めて、おとなに届けること。そして、子どもにとって大切な知識や情報を、子どもはもちろん、おとなの皆さんにも広~くお届けできたらと思っていまーす! なので、僕たちが取材に行くときは、ご協力のほどよろしくお願いしまーす!!

ジーンとケーンと一緒に、「こどものけんりプロジェクト」を通じて、子どもの権利についてもっと勉強していけたら、と語った長谷部誠大使。(2024年7月31日撮影)

©日本ユニセフ協会/Amano
ジーンとケーンと一緒に、「こどものけんりプロジェクト」を通じて、子どもの権利についてもっと勉強していけたら、と語った長谷部誠大使。(2024年7月31日撮影)

 

児童・生徒一人ひとりを大切にした教育への期待
文部科学省 大臣官房国際課 国際協力企画室 庄司正人海外協力官

(※ご都合により、大臣官房国際課 国際協力企画室 中村妙専門官に代読いただきました。)

将来の予測が困難な時代を迎える中、地球規模の課題解決への参画やグローバルな視点を持った持続可能な社会づくりの必要性が高まるとともに、その担い手の育成が求められていると思います。

「児童の権利に関する条約」を基盤として活動されておられる日本ユニセフ協会におかれましては、ユニセフ学校募金事業、そして「児童の権利」について子どもたちに問いかけることで、子どもたちに主体的で対話的な学習のきっかけをご提供いただいていると承知しています。こうした活動は、募金により世界の子どもたちを支援するとともに、我が国の人材育成にもつながるものと考えています。

我が国が「児童の権利に関する条約」に批准してから30年目となる節目の今年、「児童の権利」の理解と普及促進に向けて、「こどものけんりプロジェクト」が実施されることは、昨今の社会情勢を踏まえ、大変意義深いことであり、さらに一層、児童・生徒一人ひとりを大切にした教育が行われることを期待しています。

「こどもの権利を誰もが知っている状況を実現したい」
こども家庭庁長官官房 中原茂仁 参事官(総合政策担当)

こども家庭庁長官官房 中原茂仁 参事官(総合政策担当)

©日本ユニセフ協会/Amano
こども家庭庁長官官房 中原茂仁 参事官(総合政策担当)

こども家庭庁が、去年4月に発足して1年4カ月になります。最初の1年間は、「こども大綱」という、「5年間のこども政策をどう進めていくか」という大きな計画を作ることに集中しました。こどもたちに対して、「こどもの権利があるんだよ」「権利の主体なんだよ」という点を伝えていく「こどものための計画」です。これまでは無かったものですが、政府の文書として初めて作りました。

「こどもまんなか社会」をつくっていくために、我々は取組を進めていかなければなりません。まず、一番大事な理念である「こどもの権利があること」を、しっかりと政府の文書に位置づけすることが終わりました。そして、「こどもの権利をどうやって世の中にもっと知ってもらうか」がこれからの非常に大事な課題だと思っていたところ、日本ユニセフ協会から「こどものけんりプロジェクト」を一緒にやりませんか?というお話をいただきました。こども家庭庁として、まさに、「これからやらなければ」「やりたい」と思っていた内容でしたので、「共催という形で一緒にやりましょう」とお答えして、「こどものけんりプロジェクト」にこども家庭庁も関わることになりました。

「子どもの権利条約」批准30周年というこの節目の年から、この「こどものけんりプロジェクト」を進め、こどもの権利を誰もが知っている状況を可能な限り早く実現したいと思っています。ユニセフ協会の皆さん、関係省庁の皆さん、関連の企業団体の皆さん、それから、長谷部大使、ジーンとケーンとも力を合わせて、しっかりやっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。


「こどものけんりプロジェクト」

2024年は、日本が「子どもの権利条約」を批准してから30年目となる節目の年。日本ユニセフ協会とこども家庭庁が連携して展開する本プロジェクトでは、教育番組や教材の開発に多くの知見を持つ(株)NHKエデュケーショナルのご協力を得て新たに開発したユニセフ「子どもの権利を大切にする教育」用の教材を全国(約5万の幼稚園や小中高校など)に展開していきます。

本プロジェクトは2024年9月~2030年3月の期間、さまざまなステークホルダーのみなさまと連携して、「子どもの権利」の啓発と普及に取り組んでまいります。「こどものけんりプロジェクト」の詳細を紹介する特設ページは、9月上旬に公開予定です。

「子どもの権利」の正しい理解と普及を通じた子どもたちのウェルビーイングの向上に資することを目的に、日本ユニセフ協会とこども家庭庁は、子どもの権利の啓発普及キャンペーン「こどものけんりプロジェクト」を今年9月に開始します。

©日本ユニセフ協会/Amano
「子どもの権利」の正しい理解と普及を通じた子どもたちのウェルビーイングの向上に資することを目的に、日本ユニセフ協会とこども家庭庁は、子どもの権利の啓発普及キャンペーン「こどものけんりプロジェクト」を今年9月に開始します。

 

 

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