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公益財団法人日本ユニセフ協会

2014年ノーベル平和賞
世界中の子どもたちへの励ましに
本年は子どもの権利条約採択25周年

【2014年10 月10日 ニューヨーク発】

ノーベル賞を受賞したマララ・ユスフザイさん。※写真は2013年、国連で演説した際のもの。
© UNICEF/NYHQ2013-0746/Markisz
ノーベル賞を受賞したマララ・ユスフザイさん。※写真は2013年、国連で演説した際のもの。

10月10日、2014年のノーベル平和賞はマララ・ユスフザイさんとカイラシュ・サティヤルティさんに授与されると発表されました。この発表を受け、ユニセフは以下の声明を発表いたしました。

ユニセフ事務局長 アンソニー・レークによる声明

世界中で子どもたちが多くの紛争に巻き込まれている本年、ノーベル賞委員会が、すべての子どもに教育を受ける権利や、力や搾取、虐待に脅かされることなく生活する権利、また、子どもたちの声に耳を傾けられる権利があることを受け、今回の授与を決定したことを歓迎します。

今回の決定は、世界を変えるための人々の声、ときに若者の声が持つ力の強さを表すものです。史上最年少でノーベル平和賞を受賞するマララ・ユスフザイさんと、長年子どもの権利の活動に取り組んできたカイラシュ・サティヤルティさんの栄誉を称えるとともに、子どもたちの生活や人生をよりよいものにするために活動する世界中の皆さまにも敬意を表します。子どもたちの未来は、世界の未来でもあります。

ユニセフによる声明

ノーベル賞を受賞したカイラシュ・サトヤルティさん。※写真は2010年、教育のためのグローバルキャンペーンで議長を務めた際のもの。
© UNICEF/NYHQ2010-1949/Berkwitz
ノーベル賞を受賞したカイラシュ・サトヤルティさん。※写真は2010年、教育のためのグローバルキャンペーンで議長を務めた際のもの。

ユニセフは、子どもの権利の実現に取り組んでこられたマララ・ユスフザイさんとカイラシュ・サティヤルティさんのノーベル平和賞受賞の報に際し、祝意を表します。

今年は、子どもの権利条約が採択されてから25周年にあたります。勇敢かつ強い信念をもって、子どもの保護のために取り組んでこられたお二人への栄誉ある賞の授与は、まさに時機を得たものです。

この賞は、子どもたちの教育の権利や話を聞かれる権利、守られる権利のために日々闘っている、世界中の名もなき、知られることのない何百万人もの子どもたちに勇気を与えます。

マララさんとカイラシュさんの勇気は、世界中で子どもたちのための行動を後押しする、象徴となっています。

* * *

参考情報

<世界の子どもに関する統計>

  • 小学校に通っていない子どもの数は、世界で約5,700万人。このうち、女の子の数は半数を超える3,070万人。
  • 教育を受けた期間が1〜6年と短かった母親のほうが、12年間以上教育を受けた女性より、妊娠・出産で死亡する可能性が2倍高い。
  • 児童労働に従事する5歳から14歳の子どもの数は、世界で1億2,000万人。そのうち、危険な状況・条件下で働く子どもの数は、3,780万人。5歳から14歳の約10人にひとりが児童労働に従事し、そのうち、約30人にひとりが危険な状況・条件下で働いている。
  • 世界人口の22%、約5人にひとりが1日1.25米ドル未満で生活している。

その他の基本統計・出展はこちら> 世界の子どもたちを取り巻く最新ファクト 

<7月12日「マララ・デー」について>
2013年、すべての子どもたちが教育を受ける権利を唱えるために立ち上がったパキスタンのマララ・ユスフザイさんの勇気を讃え、国連はマララさんの誕生日である7月12日を「マララ・デー」に制定しました。2013年7月12日、マララさんは国連本部に集まった世界の若者を前にした演説で“強い信念”や“許しと慈悲”の精神を訴え、“教育”の力を強調しました。演説の一説をご紹介します。

「銃を向けられた時、鉛筆と本の重要さに気が付かされました。過激派が恐れているのは、鉛筆と本が私たちにもたらす力なのです」

「マララ・デー」に関する記事(2013年7月12日発)

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