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日本ユニセフ協会

自然災害緊急募金

トンガ沖大規模噴火・津波
支援物資が順次到着、新学期に向け学校支援も ユニセフ情勢アップデート

2022年1月28日スバ(フィジー)

1月15日に発生した火山の大規模噴火と津波の影響を受けているトンガに関し、当該地域の支援を管轄するユニセフ(国連児童基金)・太平洋島嶼国事務所による情勢アップデート(1月28日付)より、一部抜粋してお知らせします。

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支援物資が順次到着

トンガへ送るため準備した緊急支援物資。(フィジー)

© UNICEF Pacific
トンガへ送るため準備した緊急支援物資。(フィジー)

フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ火山の激しい噴火とそれに伴う津波から約2週間、トンガ政府はトンガタプ、ハアパイ、エウアの島々の最も大きな被害を受けた人々への支援を続けています。1月27日、10トン分のユニセフの緊急支援物資の第一便が、オーストラリア海軍の輸送船でトンガに到着しました。物資には、水と衛生物資、尊厳キット、水容器、携帯用検査キット、レクリエーションキットが含まれています。またユニセフのフィジーの倉庫からさらに約37トン分の物資が、フィジー政府のチャーター船でトンガへ向けて出航しました。この便では、助産キット、緊急保健キット、幼稚園キット、レクリエーションキット、テント、浄水タブレット、個人防護具(PPE)、消毒剤などが輸送されます。

トンガ政府は初期被害評価を完了し、結果は近日中に発表される見込みです。国際移住機関(IOM)の避難報告書によると、今回の災害で317世帯、1,525人が避難し、そのうち34%にあたる513人が、16歳未満の子どもです。空港の滑走路付近にはまだ火山灰が積もっているため、トンガへの民間および商業便は、安全上の理由から依然として運航を見合わせており、火山灰の影響を受けにくい小型軍用機のみが、支援物資を輸送しています。トンガでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大防止のための国境閉鎖も続いています。物資の輸送は「非接触アプローチ」のもと行われ、到着する全貨物便に消毒と72時間の検疫が義務付けられています。通信手段は改善され、国際音声通話が利用できるようになりましたが、通信容量は限られています。インターネットも、衛星回線を利用したものに限定されています。

新学期に向け学校支援も

被災した家の前に集まる家族。(トンガ、2022年1月22日撮影)

© UNICEF/UN0582135/Wolfgramm
被災した家の前に集まる家族。(トンガ、2022年1月22日撮影)

トンガタプ、ハアパイ、エウアの被害の大きい地域では、依然として水と衛生の支援が引き続き急務です。ユニセフは保健省との連携を強化し、家庭、コミュニティ、学校向けに以下のような水と衛生の物資を提供しています。

  • 家庭用の災害時用水と衛生キット2,000セット(約1万人分)
  • 水と衛生・尊厳キット1,000セット(5,000人分)
  • 学校用の水と衛生キット50セット(50校・2,000人以上の生徒分)
  • コミュニティ、学校、保健施設の清掃のための、医療従事者用の手袋やゴム長靴を125セット
  • 手洗いや衛生環境を保つための液体洗剤と石けん 50箱
  • ユニセフの水と衛生チームの協力のもとNGOが現地で設計した、緊急用仮設トイレ100基(100世帯分)

学校は1月31日に新学期を迎える予定でしたが、1週間ほど延期される可能性もあります。教育訓練省の初期報告では、すべての学校と幼児教育施設で、水道の検査を含む徹底的な清掃が必要とされています。また、子どもたちや教員への心理社会的支援、損傷した学校施設の修繕、破損した教材の新調、子どもたちと教員のためのマスクなどの必要性も指摘されています。こうしたニーズに応え、教育訓練省との合意のもと、ユニセフはテント型の仮設学習スペース、幼稚園キット、レクリエーションキット、学校用の水と衛生キット、手洗い用の液体洗剤、水容器などを含む教育支援物資を輸送しています。これらの物資は、最も大きな被害を受けた180校の、計2万2,430人の生徒と1,432人の教職員の支援に役立てられます。

 

ユニセフ「自然災害緊急募金」ご協力のお願い

地震や津波、洪水、台風やサイクロン、干ばつなどの自然災害に苦しむ子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。その活動を支えるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「自然災害緊急募金」を受け付けております。トンガ沖大規模噴火・津波で被災した子どもたちを含む、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるために、ご協力をお願い申し上げます。

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