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日本ユニセフ協会

ウクライナ緊急募金

ウクライナ危機
紛争激化から1カ月が経過 子どもの難民は430万人に

2022年3月24日ニューヨーク/ジュネーブ/キエフ(ウクライナ)

ウクライナにおいて紛争が激化してから1カ月が経過し、子どもの推定人口750万人の半分以上にあたる430万人の子どもが避難を余儀なくされています。そのうち、難民として近隣諸国に移動した子どもは180万人以上、現在ウクライナで国内避難民となっている子どもが250万人です。

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難民と死傷者の数は増加の一途

激化する紛争を逃れ、ウクライナから国境を越えてポーランドのベルディシュチェへ入った家族。(ポーランド、2022年3月5日撮影)

© UNICEF/UN0605554/Remp
激化する紛争を逃れ、ウクライナから国境を越えてポーランドのベルディシュチェへ入った家族。(ポーランド、2022年3月5日撮影)

ユニセフ(国連児童基金)事務局長のキャサリン・ラッセルは「この紛争は、第二次世界大戦以来最も早いスピードで、子どもたちの大規模な移動を引き起こしています。この厳しい状況は、今後何世代にもわたって影響を及ぼし続ける可能性があります。子どもたちの安全、幸福、そして必要なサービスへのアクセスなどのすべてが、止まらない暴力行為によって脅かされています」と述べました。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、2月24日に紛争が激化して以来、ウクライナでは78人の子どもが死亡し、105人が負傷しました(3月24日時点)。しかし、これは国連が確認できた報告のみの数字であり、実際の数はもっと多いと考えられます。

 

インフラなど壊滅的影響

ウクライナ西部のリヴィウの中央広場に、紛争の激化で命を落とした子どもたちの象徴として並べられた空っぽのベビーカー。この1カ月で亡くなった子どもの数は確認されているだけでも78人にのぼる。 (ウクライナ、2022年3月17日撮影)

© UNICEF/UN0609897/Filippov
ウクライナ西部のリヴィウの中央広場に、紛争の激化で命を落とした子どもたちの象徴として並べられた空っぽのベビーカー。この1カ月で亡くなった子どもの数は確認されているだけでも78人にのぼる。 (ウクライナ、2022年3月17日撮影)

この紛争は、民間インフラや基本的なサービスへのアクセスに壊滅的な影響を与えています。

例えば、世界保健機関(WHO)は、全国の医療施設に被害をもたらす攻撃がこの1カ月間に52回あったと報告しています。現在、推定140万人が安全な水を利用できず、460万人が水へのアクセスを制限されているか、絶たれる危険にさらされています。生後6カ月から23カ月の45万人以上の赤ちゃんが、補助食の支援を必要としています。

ユニセフはすでに、はしかやポリオを含む定期予防接種や小児予防接種の接種率が低下していることを確認しています。このため、特に暴力行為から避難する人々が集まる人口密集地では、ワクチンで予防可能な病気が急激に拡大する可能性があります。

ラッセルは「わずか数週間で、紛争はウクライナの子どもたちに壊滅的な影響を与えています。子どもたちは平和と保護を緊急に必要としています。彼らの権利は守られなければなりません。ユニセフは、即時停戦と、子どもたちを危険から守ることを訴え続けています。病院や学校、民間人が避難している建物など、子どもたちが頼っている必要不可欠なインフラが攻撃されるようなことはあってはならないのです」と述べました。

ユニセフの支援内容

難民受け入れセンターの中にユニセフが設置したブルードットの「子どもにやさしい空間」で遊ぶ、3歳のコンスタンティンちゃん。(モルドバ、2022年3月19日撮影)

© UNICEF/UN0610980/Modola
難民受け入れセンターの中にユニセフが設置したブルードットの「子どもにやさしい空間」で遊ぶ、3歳のコンスタンティンちゃん。(モルドバ、2022年3月19日撮影)

ユニセフとパートナーは、ウクライナと近隣諸国の子どもたちに人道支援を提供するために活動しています。

ウクライナ国内では、キエフ、ハリコフ、ドニプロ、リヴィウなど9つの地域にある49カ所の病院に医療物資を届け、40万人の母親、新生児、子どもの医療へのアクセスを改善しました。今後も、包囲されているコミュニティで水と衛生用品を配布し続けます。また、紛争が激化している地域で活動する移動式子どもの保護チームの数を22から50に増やし、220万人以上の支援ニーズに応えるためにトラック63台分の命を守る物資を届けました。今後数週間のうちに、最も厳しい状況にある家族に緊急現金給付支援を開始し、ウクライナ全土の主要な場所に子どもにやさしい空間を設置する予定です。

ウクライナからの避難を余儀なくされた子どもたちやその家族を保護・支援するため、ユニセフと国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は各国政府や市民社会団体と協力し、子どもや女性の安全を守るためのワンストップの支援拠点である「ブルードット」を設置しています。移動する家族に重要な情報を提供し、おとなの同伴者のいない子どもや家族と離ればなれになった子どもの特定と確実な保護を支援し、必要なサービスを提供する拠点となっています。「ブルードット」は、ウクライナの子どもや女性を受け入れている国々ですでに設置されており、今後も規模を拡大していく予定です。

こうした安全かつ迅速で制限のない人道アクセスを確保するための集中的な取り組みにもかかわらず、ウクライナで最も被害を受けている地域では、依然として大きな課題が残っています。

 

 

■ユニセフ「ウクライナ緊急募金」ご協力のお願い

8年にわたって続く東部地域の紛争や、昨今の武力行為の激化の影響を受けるウクライナの子どもたちのために、ユニセフは緊急支援を行っています。その活動を支えるため、日本ユニセフ協会は、ユニセフ「ウクライナ緊急募金」を受け付けております。

水や電気を絶たれたり教育の機会を奪われたり、避難を余儀なくされるなど、紛争による直接的・間接的な影響を受ける子どもたちをはじめ、最も支援を必要としている子どもたちとその家族に支援を届けるため、ご協力をお願い申し上げます。

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