2023年4月7日カイロ/アンマン発
4月8日よりシリア北西部で、約80万人の5歳未満児を対象にした、はしかとポリオの2つの感染症の予防接種キャンペーンが始まります。はしかとポリオは、幼い子どもの命を奪う可能性がある一方、ワクチンで予防可能な病気です。
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予防接種キャンペーン開始
ユニセフ(国連児童基金)、世界保健機関(WHO)、Gaviワクチンアライアンスの支援を受け、現地の保健NGOパートナーやシリア予防接種グループ(Syria Immunization Group)と連携したこの予防接種推進活動は、シリアとトルコの一部地域に壊滅的な被害をもたらした地震からわずか2カ月余りで開始されようとしています。
ユニセフの中東・北アフリカ地域事務所のアデル・ホドル代表は「最も幼く、最もぜい弱な立場に置かれている子どもたちを集団感染の潜在的なリスクから保護することは、命を守ることになります。私たちは長年の経験から、ワクチンが効果的であることを知っています」と述べています。
12年にわたる紛争で医療システムが著しく弱体化した後、地震によって67の保健施設の一部または全部が損壊したこの地域では、子どもたちの予防接種率を向上させることが優先課題となっています。また、10万人近くが地震によって新たに避難し、上下水道・衛生設備が不十分な過密なキャンプで生活しています。
予防可能な病気から子どもを守るために
はしかとポリオのワクチンは、イドリブとアレッポ北部の地震の影響を最も受け、最もリスクにさらされている12の地区の子どもを対象とする予定です。はしかとポリオは急速に感染拡大する恐れがあり、はしかは重度の呼吸器疾患を、ポリオはまひを引き起こし、どちらも死を招く可能性があります。
「特に現在のような人道的状況において、こうした予防接種の取り組みを継続することはきわめて重要です。この取り組みは、先月約170万人を対象に行われたコレラ予防接種キャンペーンに続くものです」と、ホデル代表は付け加えました。