メニューをスキップ
日本ユニセフ協会

プレスリリース

シリア北西部での暴力激化、子ども7人死亡
「子ども、市民、民間インフラの保護が最優先」
ユニセフ地域事務所代表声明

2024年12月2日アンマン(ヨルダン)

シリア北西部で戦闘が激化していることを受け、ユニセフ(国連児童基金)中東・北アフリカ地域事務所代表のエドゥアルド・ベイグベデルは以下の声明を発表しました。

紛争の最大の犠牲を被るのは、子どもたち

アレッポ東部にて、爆撃で被害を受けた建物の間を、歩行器を使って歩く8歳のラマちゃん(シリア、2018年3月7日撮影)

© UNICEF/UNI275343/Al-Issa
アレッポ東部にて、爆撃で被害を受けた建物の間を、歩行器を使って歩く8歳のラマちゃん(シリア、2018年3月7日撮影)

シリア北西部における最近の敵対行為の激化を深く憂慮しています。これにより、少なくとも7人の子どもが命を落とし、32人の子どもが負傷したと報告されています。

今回もまた、子どもたちが紛争の最大の犠牲を被っています。11月27日以降、避難を強いられた4万8,500人以上の人々の大半は子どもと女性です。 ほとんどの子どもは、これまでの危機により、何度も住む場所を追われています。

現在も続く暴力は、紛争のすべての当事者が国際人道法を遵守し、特に子どもを含む市民の保護を最優先させることが急務である、と痛感させるものです。この紛争の影響を受けた人々に、命を守るのに必要なサービスや支援を提供するため、人道支援関係者が迅速かつ安全に、そして妨げなく現場に入れるよう認められることが不可欠です。

シリアでは、長期化する敵対行為、繰り返される市民の避難、経済の衰退、疾病の集団発生、そして壊滅的な地震が重なり、子どもたちは世界でも最も複雑な危機の一つに耐え続けているような状況にいます。

ユニセフは、すべての当事者に対し、ただちに敵対行為を止め、この紛争の影響を受けたシリアのすべての子どもの安全とウェルビーイングを担保するためにあらゆる手段を講じるよう呼び掛けています。子どもたちと、子どもたちに必要な学校や病院などの民間インフラの保護が最優先事項です。シリアの子どもたちは平和で安全な環境で暮らす権利があります。私たちは、子どもたちの命と未来を守るために全力を尽くさなければなりません。

ユニセフは、パートナーと協力して、この紛争の影響を受けたすべての子どもの権利尊重と保護を求め、人道支援を提供することに引き続き尽力していきます。

関連ページ