【2018年11月14日 東京発】
日本ユニセフ協会はこの度、『ユニセフ年次報告2017』(日本語版)を発行しました。本書は、ユニセフ(国連児童基金)が2017年、世界各地で実施した事業とその収支をご報告しています。また巻末では、日本ユニセフ協会の活動および収支に関してもご報告しています。
ユニセフは、最も困難な立場にある子どもたちを支援するため、今まで成果をあげている事業をもとに、さらに改善が得られるよう活動を行っています。
2017年、ユニセフは102 カ国で337件の人道危機に対して支援活動を実施しました。子どもたちは、暴力や栄養不良など数々の危機に晒され、紛争や自然災害の影響によって避難を余儀なくされました。「ユニセフ年次報告2017」では、世界各地で発生した子どもの権利の重大な侵害に対して、ユニセフが取り組んだ人道支援活動について、重点分野ごとに報告しています。
子どもたちのために、より効率的で革新的な活動が必要とされる状況のなかで、ユニセフは、支援活動とアドボカシー活動を加速させるとともに、新たな研究やイノベーションを追求しました。公平な開発を推進する中で直面している課題に対して、世界を変革する新しい技術は、画期的な解決策をもたらすと期待されています。
また、2017年は4カ年毎に策定している「ユニセフ戦略計画」の最終年でした。ユニセフは、子どもや若者のため、彼らとともに達成したこの4 年間の成果を振り返るとともに、「持続可能な開発のための2030 アジェンダ」の達成に向けて新たな課題を検討しました。
2017年もみなさまからの温かいご協力によって、世界の子どもたちに支援を届けることができましたことに、心より御礼申し上げます。ユニセフの活動はすべて、政府からの任意拠出金と民間の皆様からの募金によって支えられています。
2017年、ユニセフの総収入は65億7,700万米ドル。公的部門(政府や政府間組織、国際機関間共同協力)からの収入は72%、民間部門(各国のユニセフ協会、民間企業、個人のご支援者、NGO、財団)からの収入は26%にのぼりました。これは、ユニセフの財政に対するご支援者の皆様からの継続的な信頼のあらわれです。
2017年の総支出は58億3,500万米ドルで、最も大きかった事業支出分野は、保健、次いで教育、水と衛生でした。また、地域別にみると、最も多くの予算が配分されたのはサハラ以南のアフリカで、プログラム支出総計の47%を占めました。
ユニセフ年次報告は、毎年、ユニセフ(国連児童基金)が作成し、日本ユニセフ協会が翻訳している報告書です。報告書内のデータは、ユニセフ、各国連機関、ユニセフの各国事務所が提出している年次報告書、ならびに執行理事会に提出されたユニセフ事務局長年次報告書のデータに基づくものです。
ユニセフ年次報告2017はこちら
各年の年次報告はユニセフ年次報告バックナンバーにてご覧いただけます。
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