子どもにとってのSDGs
SDGsにおける子どもの位置付け - 変化の主体
SDGsを定めた文書『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』の「宣言」で、SDGsがめざす世界は、"子どもたちに投資し、すべての子どもが暴力や搾取から解放される世界"とされています(パラグラフ8)。子どもは、守られるべき"脆弱な人々"にも含まれていますが(パラグラフ23)、それだけではなく、"重要な変化の担い手(critical agents of change、パラグラフ51)"と位置付けられていることが、とても重要です。子どもたちがSDGsについて学び、人権やジェンダー平等、平和と非暴力、地球市民の考え方など、持続可能な開発の実現のために必要な知識を身につけ(SDGsターゲット4.7)、SDGsの実施に主体的に関わっていけるよう、ユニセフや日本ユニセフ協会はサポートしています。
»『我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ』(外務省ホームページ)
子どもたちの課題と目標
SDGsには、ユニセフ等の働きかけを受け、子どもに関連する多くの課題が含まれています。それらは、以下のように分けて考えることができます。
- ◇不平等、格差をなくすための目標
- 目標1(貧困の撲滅)、2(飢餓の撲滅)、3(健康)、4(教育)、5(ジェンダーの平等)、6(安全な水と衛生) 、8(人にふさわしい雇用)は、"すべての子ども(人)"、"あらゆる場所"と謳い、これらの課題において不平等・格差をなくしていくことを目指しています。さらに、目標10は、国内および国家間の不平等の削減そのものを掲げています。
- ◇すべての子どもを暴力・虐待から守るための目標
- 目標16は、平和で誰もが受け入れられる社会の実現を掲げます。目標16の下に子どもに対するあらゆる形態の暴力の撤廃、すべての人への出生登録の提供、目標5の下に女子に対する暴力や児童婚の撤廃、目標8の下に児童労働の撤廃が含まれるなど、SDGsには様々な子どもの保護の課題が含められています。
- ◇子どもたちに持続可能な環境を残すための目標
- 目標13(気候変動への対応)、14(海洋資源の保存)、15(地球環境の保護)が地球環境に関する目標であり、また、目標7(持続可能なエネルギー)、11(安全なまち)、12(責任ある消費・生産)等にも、人びとの生活の豊かさが自然と調和する社会・経済のあり方が掲げられています。
»17の目標と169のターゲットはこちらから
»特にユニセフの活動に関係する48のSDGsターゲット